今、ロシアの陸上がドーピング疑惑でリオ五輪から追放されるかも知れないと言います。かって、国を挙げて組織的なドーピングをしていたのは東ドイツと中国がありました。共産圏では国威の発揚のためにスポーツも国の統制を受けているのかも知れませんが、ドーピングを組織的に利用する土壌があるのかも知れません。オリンピックで金メダルを取りながらドーピング違反で金メダルを剥奪されたケースも男子100mのベン・ジョンソンやハンマー投げなどがありました。
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各競技団体ではアンチ・ドーピングに対する取り組みをしており、JTUでもメディカル・アンチドーピング委員会があります。かって私もJTUでアンチ・ドーピングに対する取り組みをしていましたが、ドーピング検査は競技団体とは直接関係のない中立組織が行うべきであり、日本ではJADA(Japan Anti-Doping Agency)が取り仕切るようになりました。一時、私もJADAのDCO(Doping Control Officer)として、他競技のドーピング検査に携わったこともありました。
ドーピング検査(ICT) posted by (C)ドクターT
日本では昔から武士道精神が浸透していてインチキをして強くなろうと考える選手はいないようです。組織的なドーピング違反はまずなく、知らずに飲んだ薬がたまたまドーピングにひっかかる場合しかないと思います。そのようなことがないように競技団体では啓蒙に努めています。