- 春は筍。やうやう白くなりゆく竹藪、すこしあかりて、黄色い鳥のくちばし土の中より顔を出したる。
- 夏はキノコ。月のころはマツタケ。やみの急斜面にひとつふたつ突き出したる。雨など降るもをかし。
- 秋は銀杏。川のよどみに溜まりたる。ピィーと鳴きて翡翠の飛びたるもをかし。
- 冬は山芋。雪の降りたるはいふべきにもあらず。霜のいと白きも、またさらでもいと寒きに、山芋を掘れば暖まり、いとつきづきし。掘りし穴を埋めずに行くはわろし。
それではここで正しい山芋の掘り方の説明をしましょう。
山芋掘り1 posted by (C)ドクターT
まず、出来るだけ太いツルを探します。葉が残っているうちは葉の形を頼りに見つけますが、葉が落ちても、山芋のツルは判ります。節ごとに切れやすく、緑色のツルの表面に黒い斑点が出るのが特徴です。
山芋掘り2 posted by (C)ドクターT
ツルを追いかけて、地面に落ちている場所を見つけ周りの草などを刈ります。
山芋掘り3 posted by (C)ドクターT
最初に少し掘って山芋の頭(ツルから芋に変わる部分)を見ます。そこに横に伸びるひげ根があれば間違いなく山芋です。この時点で掘りやすいかどうかもチェックします。石が多くないか、近くに大きな木があってその根が邪魔にならないかなどを見て掘れるかどうかを判断します。いくらツルが太く大きな芋がありそうでも掘りにくい場所だと時間の無駄になることもあるからです。笹の根は深さ30cmくらいまででなくなりますので、関係ありません。
山芋掘り4 posted by (C)ドクターT
8割がた掘り進んだところで、頭から15cmくらいのところで芋を切断します。上はそのまま残して下だけ掘り進めます。
山芋掘り5 posted by (C)ドクターT
掘りあげたところです。一番下が枝分かれしていて、折れてしまいました。400gと言うところでしょうか
山芋掘り6 posted by (C)ドクターT
最後に穴を埋め戻しておきます。 どうしても10%くらいの土は残りますが、遠くへ掘った土を落とさなければ90%は埋め戻すことが出来ます。掘る労力の1/10くらいの労力で済みますので、これは是非行って下さい。こうすることで、残した芋からまた数年後に大きな芋が出来ます。