長島ダムにて posted by (C)ドクターT 先日、静岡の長島ダムを見学に行った時のことです。長島ダムふれあい館にその付近で見られる昆虫のアクリル埋め込み標本が展示してありました。蝶・トンボ・セミ・バッタ・蜂・蟻・蜘蛛まで様々な種類がアクリル樹脂に埋め込んであり、手に取って裏側も見ることが出来るようになっていました。この標本の良い点は一度作ってしまえば、標本の管理が楽であること(虫がつくこともなく、経年変化もない)、透明度が高く外から細部まで観察出来ること、手に取って裏表見ることが出来ることなどいろいろありますが、問題点もあります。色が作る際に自然な色から変化してしまうことです。アオカナブンがありますが、このような構造色で色が着いているものはよいようですが、蝶の鱗粉のようなもので色が着いているものは作る時に色が変化してしまい、元の色が出ないことがあります。以前私もフジミドリシジミ♂の綺麗な標本をエポキシレジン(2液性レジン)の材料を東急ハンズで買って来て埋め込んだことがありますが、綺麗な青緑がくすんだ色に変化してしまいがっかりしたことがあります。ここにもモンシロチョウの埋め込み標本がありますが、黒白だけの蝶はあまり変化しないのでよいようですが、他の蝶の標本がないのはそういう問題点があるからだと思います。トンボは普通の標本でも色が経年変化しますので、かえってよいかも知れません。