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2019.04.04
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カテゴリ:乗り物
© 毎日新聞 探査機はやぶさ2の衝突実験について説明する久保田孝・宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所研究総主幹(左)と吉川真・はやぶさ2ミッションマネジャー=東京都千代田区で2019年4月2日、永山悦子撮影
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2日、探査機はやぶさ2による小惑星への衝突実験を5日午前に予定通り実施すると発表した。衝突装置を分離し、それを爆発させて銅の球を小惑星リュウグウの表面にぶつけ、人工的にクレーターを作る。この実験は、先代の探査機「はやぶさ」では実施していない新規の挑戦だ。吉川真・はやぶさ2ミッションマネジャーは「これまでの着陸などの運用は、はやぶさでやったこと、やろうとしたことだった。今回は初めて全く新しいことになる。緊張しているが、新しいことに挑戦することによって新たな探査の領域を切り開きたい」と意欲を示した。
 計画によると、はやぶさ2は4日午後1時に高度20キロから降下を開始し、5日午前10時44分ごろに高度500メートルに到達する。そこで、10分ほどとどまった後、衝突装置を分離する。衝突装置は分離から40分後、高度200メートル付近で内部の爆薬に点火し、爆発の勢いでソフトボール大の銅の球が秒速2キロでリュウグウ表面にぶつかる。衝突装置を切り離したはやぶさ2は、爆発や衝突の破片にぶつからないようにリュウグウの陰へ退避する。
 衝突の瞬間は、はやぶさ2に代わって宇宙空間に置き去りにした小型カメラが撮影する。大量の爆薬を使ったり、探査機が避難するために急いで移動したりするほか、宇宙空間に浮かんだ状態のカメラが離れた場所の撮影に挑むなど、これまでにない難しい運用だという。
 久保田孝・JAXA宇宙科学研究所研究総主幹は「高度5キロよりも下では、すべて探査機が地上からの指示なく自動で動く。複雑でアクロバティックな運用になるうえ、途中で機器を分離することもあり、小惑星の実際の現場で計画通りにできるかがカギを握る」と説明した。具体的には、「やぶさめで、事前に『ここを狙う』と教えられた射手が、目隠しをした状態で馬を走らせ、弓を射て、的に当てるような難しさ」(吉川さん)だという。
 安全を確保するため、何らかのトラブルで安全確保モードに入ったとしても、誤って危険な方向へ逃げないようにエンジンを噴く方向を決めておいたり、衝突装置がうまく分離できないときそのまま爆発しないようにしたりするなど、さまざまな工夫を加えた。久保田さんは「これは全く新しい試みで、リスクのある運用。準備を重ねて、リハーサルもやってきたので、あとは人事を尽くして天命を待つ心境だが、実際に衝突体がぶつかってどうなるのかということを、実際はワクワクと楽しみにしている」と話した。
 津田雄一・プロジェクトマネジャーは毎日新聞の取材に、「(一連の運用について)事前の計算はできている。ただし、計算通りにいくかどうかがやってみなければ分からない。気持ちのうえでは、2月の着陸は本当に大変で、ものすごい精神力を使った。あれが成功しなければ、私たちは地球に帰る資格もないと思うほどの悲壮感もあった。しかし、衝突装置の運用も全く新しい挑戦。事前の練習ができない、いったん分離したら後戻りできないという点は、着陸と違う意味の緊張がある」と話した。「着陸と衝突装置運用、どちらが緊張するか」と聞くと、「衝突装置の方が緊張すると言ったら着陸に申し訳ないから、両方ですね」と答えた。【永山悦子】
-毎日新聞 2019/04/02 20:25 より一部抜粋-

未だミッションがあったのですね(楽しみ)





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Last updated  2019.04.04 12:38:09
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