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カテゴリ:本
ミルク・アンド・ハニー [ 村山 由佳 ] 【内容情報】(出版社より) 柴田錬三郎賞、中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞の三冠に輝いた衝撃作『ダブル・ファンタジー』待望の続編! 脚本家・高遠奈津。創作の鬼に導かれるように夫・省吾との穏やかな暮らしを捨て、いくつかの恋を経て、今は恋人・大林一也と暮らしている。しかし彼もまた、奈津の心と躯を寂しくさせる男でしかなかった。元恋人の志澤一狼太や岩井良介との再びの逢瀬を皮切りに、性の深淵へ次々に分け入ってゆく彼女が、自由と孤独のその果てに見いだしたものは……。 男女の愛憎を描き尽くし、やがて生と死の岸へとたどり着く、作家・村山由佳の到達点! 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 「誰に何言われてもええわ、もう。二人で仲良う、汗かこか」。愛と官能を突き詰める、村山由佳の最高傑作。 あー、もう。 なんなんだろうなー。 なんでこんなにも自分とリンクするんだろう。 いや、細かいところまで全部一緒って訳ではないんですよ。 ただ、最終章は涙無くしては読めませんでした。 私は父親の死に目には会えたんですよ。 なので、目の前で命が途絶えるところを目の当たりにはしていたんです。 ただね。 父親を失った喪失感みたいなものは、身をもって分かる訳でして。 それに、奈津が元ダンナの大林の借金を必死に返している様子。 私ではなく、姉の現在と重なってしまいます。 なんていうんでしょうね。 姉の男運の無さには、驚くほどでして。 姉の現在のパートナーは無職ではありませんが、それがさらに追い打ちをかけるというのか。 余計な借金が更に増え続けることに、姉はどう思っているのか… 姉は何が良くてあの人と一緒に居るのか… 全くもってわかりません。 ただその借金を、他の誰にも負担させないよう。 自分で選んで、自分で背負った不幸なんだから、自分の中で解決してくれるよう、祈るばかりです。 血のつながった、従兄弟という存在。 なんだか、白石一文さんの「火口のふたり」を思い出しますが。 全く違うお話でしたね。 奈津が、誰にも許すことが出来なかったその領域を、簡単に覆してしまう武の存在に、何故か救いみたいなものを感じたりもしますが。 奈津には幸せになって欲しいなー。 そう思わずにはいられないです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.10.30 21:20:08
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