SIGNAL シグナル [ 山田 宗樹 ]
【内容情報】(出版社より)
それは破滅への予兆か、人類への福音かーー。
電波天文台が奇妙な信号を捉えた。
調査の結果、三百万光年離れたM33さんかく座銀河からの人工的電波だとわかり、人類史上初めて地球外知的生命が確認されることとなった。
中学二年の芦川翔は、この人類史上最大の発見に大興奮するが、周囲の友人は冷めていた。
誰かと感動を分かち合いたい芦川は、高等部の先輩で天文学者を母に持つ男子生徒・朱鷺丘昴の存在を知る。
先輩なら、当然この大発見の意味も僕以上に理解しているはずだと確信し、朱鷺丘先輩に話しかけようと試みるが、先輩は極端に無口で滅多に人と交わらない変人だった……。
一方、宇宙から謎の信号を直接感知する人々が現れる。呼び集められた彼らは、ある実験を試みる……。
十七年後、研究者となった朱鷺丘が、シグナルの解析に成功する。
電波を発するようになって百年余りの人類に向けて、宇宙の彼方からシグナルを送り続ける「彼ら」の目的とは?
「彼ら」は地球にやってくるのか? 果たして人類の運命はーー。
『百年法』『代体』の著者が放つ“アオハル”SF長篇!
第一部
第一章 CONTACT
第二章 TRY
第三章 THEY
第二部
第一章 VISION
第二章 REIMS
第三章 REUNION
第四章 DIRAC
第五章 SIGNAL
終章 FUTURE
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
電波天文台が三百万光年離れたM33さんかく座銀河からの人工電波を捉え、史上初めて地球外知的生命体が確認された。感動を分かち合いたい中学二年の芦川翔は、高等部の先輩で天文学者を母に持つ朱鷺丘昴の存在を知る。しかし朱鷺丘は極端に無口な変人だった。一方、宇宙から謎の「声」を感知する人々が現れる。呼び集められた彼らは、ある実験を試みた…。十七年後、研究者となった朱鷺丘が、電波信号の解析に成功する。人類に向けて、宇宙の彼方から信号を送り続ける“彼ら”の目的とは?
久しぶりの山田宗樹さん。
私が読んだことのある本が、「百年法」と、「人類滅亡小説」なこともあって、あれ?なんかとてもカジュアルな感じ?って感じる出だしだったりするのですが。
なかなかの内容でしたね。
理数系は苦手な私は、かなりのチンプンカンプンさでしたよ。
ただね。
『相対性理論』のことをランスに聞かれて、芦川くんが答えるところ。
”時間は存在しない”
って言葉に、グサッときたというか。
『事物は<時間>の流れで展開するのではなく、事物が展開することで<時間>が生じる』
なんていうのかなー。
時が経つのが早く感じるのも遅く感じるのも、その人がどれだけのことを展開させていくかによって違っていて、その時間を大切に過ごせるかどうかっていうのは、その人の動き次第なのかな?って。
来てほしくない瞬間は、あっという間に来てしまうように感じる。
けど、やりたくないことをしてる間は、物凄く長く感じる…みたいな。
上手く言えないですけど。
多分、物凄く重たいテーマを扱っているんだと思うんですが、芦川くんの語り口がそれを軽くさせてくれています。
朱鷺丘先輩と、滝沢先輩のキャラクターも、この本の面白さを支えていますね。
さて、最後の一文。
これ、シリーズ化されるのかな?
続き、読んでみたいなー。