自転しながら公転する [ 山本 文緒 ]
【内容情報】(出版社より)
結婚、仕事、親の介護、全部やらなきゃダメですか? 答えのない問いを生きる私たちのための傑作長篇。東京のアパレルで働いていた都は母親の看病のため茨城の実家に戻り、アウトレットのショップで店員として働き始めるが、職場ではセクハラなど問題続出、実家では両親共に体調を崩してしまい……。恋愛、家族の世話、そのうえ仕事もがんばるなんて、そんなこと無理! ぐるぐる思い惑う都の人生の選択から目が離せない、共感度100%小説。
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
東京で働いていた32歳の都は、親の看病のために実家に戻り、近所のモールで働き始めるが…。恋愛、家族の世話、そのうえ仕事もがんばるなんて、そんなの無理!誰もが心揺さぶられる、7年ぶりの傑作小説。
2021年の本屋大賞にノミネートされていた作品です。
久しぶりの山本文緒さん。
面白かったです。
そして、色々と考えさせられました。
古い考えをなかなか捨てられないシニアたち。
ハラスメント問題。
低所得で働く若者たち。
格差問題。
そして、なんといってもエピローグで書かれていた2040年の日本の姿。
このまま何もせずに進んでいくのなら、きっとこうなってしまうんだろうなと思いました。
未来があまり明るくない、今の日本。
なんとも切なくなってしまいますね。
主人公の都の気持ちも、その母親である桃枝の気持ちもどちらもわかる。
いや、どちらかといえば、桃枝の方に近い年齢な私。
なんだかなー。
本当にそういう心配ばかりが頭を過りますよ。
なんというか…
どうにかなんないもんですかね。