もうひとつの世界

内容紹介（出版社より）

貧困と虐待の連鎖ーー。母親という牢獄から脱け出した少年は、女たちへの憎悪を加速させた。ジャンルを超えて文芸界をリードする著者の新たな傑作予定調和を打ち砕く圧倒的リアリズム！小学校にも通わせてもらえず、日々の食事もままならない生活を送る優真。母親の亜紀は刹那的な欲望しか満たそうとせず、同棲相手の男に媚びるばかりだ。そんな最悪な環境のなか、優真が虐待を受けているのではないかと手を差し伸べるコンビニ店主が現れるーー。ネグレクトによって家族からの愛を受けぬまま思春期を迎えた少年の魂は、どこへ向かうのか。その乾いた心の在りようを物語に昇華させた傑作長編小説。

内容紹介（「BOOK」データベースより）

小学校にも通わせてもらえず、日々の食事もままならない生活を送る優真。母親の亜紀は刹那的な欲望しか満たそうとせず、同棲相手の男に媚びてばかりだ。そんな最悪な環境のなか、優真が虐待を受けているのではないかと手を差し伸べるコンビニ店主が現れる。ネグレクトによって家族からの愛を受けぬまま思春期を迎えた少年の魂は、どこへ向かうのか。その乾いた心の在りようを物語に昇華させた傑作長編小説。


うわー……。
島本さんの本とは全く毛色の違う桐野さんの本。

このギャップがなんとも……

虐待は相変わらず減りませんねー。
どうしてそんな酷いことが出来るのか…
どうも理解に苦しむんですが、この本を読むとなんとなく、そんなことをしてしまう人の心の片隅を覗き見出来るような気がします。

それにしても……

柳楽優弥さんが子役の時（っていうか、デビュー作？）に出ていた映画、「誰も知らない」を思い出しました。

まだあの映画の中の母親（YOUさんだったかな？）のほうが、子どもたちへの愛はあったのかな？
うーん。
どちらにしても、子どもにしてみればどうにもならない親なわけですけども。

自分も子供の頃に親からの愛情を受けずに育つと、こうなっちゃったりするんですかねー。
となると、その悪循環はどんどん繋がっていくわけで。

この本の終わり方、私は正解なんだろうなーと思いました。
この先どうなってしまうのか、知りたいような気もしますが、その答えは分からなくてもしょうがないのかなと。

こういうお話は読んでいると暗い気持ちになりますが、それが日常な人も現実にはいるわけで。
どうにかならないもんですかねー。
子どもがあまりにも不憫でならないです。