無人島のふたりー120日以上生きなくちゃ日記ー【電子書籍】[ 山本文緒 ]
内容紹介
これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さいーー。思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にがんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。58歳で余命宣告を受け、それでも書くことを手放さなかった作家が、最期まで綴っていた日記。
山本さん。
亡くなったとき、Twitterでそのことを知り、大変ショックを受けました。
58歳は早すぎる…
私の父も、一人で立てなくなってしまって、病院に行って検査を受けたときには、胃がんが肺と肝臓にも転移していて、ステージ4で手術は出来ないと言われまして。
抗がん剤も試しましたが、相当辛かったらしく。
地元の病院の配慮で、病院に入院したまま緩和ケアを受けさせていただいて。
実家は狭くて古い公営住宅なのでね。
母一人で介護するのはとてもじゃないけど無理だったので。
本当にありがたかったのですけれど。
ただ、70歳は超えていたので、山本さんほど病気の進行は早くはなく、診断から1年は過ぎてからのお別れでした。
なのでね。
読んでいるとやっぱり感情移入しちゃって。
そこまで悲しいだけの日記ではないんですけどね。
……やっぱりね。
最期、眠るようだった山本さんのご様子とか。
当時を思い出して、泣いてしまいました。
けど、やっぱり早すぎる死は辛い。
ご本人もそうですが、残される方の悲しみも。
その辺りの山本さんのお気持ちも書かれていて、胸がぎゅっと押しつぶされるようでした。