|
カテゴリ:BCL
NHK–FMの「音の風景」という番組をご存知だろうか。音楽番組と音楽番組との間をつなぐ、五分間の短いスケッチのような番組である。 今日は岩手県宮古市の浄土ヶ浜を訪れた観光客の声を紹介していた。 この番組、ずいぶん昔からラジオでやっていたような気がする。 それがいつ頃のことかと訊かれると、うまく答えられないのだが、「雨戸を開ける音」を紹介していたのを聞いた記憶がある。木の雨戸が、木のレールの上を、重い音を立てて滑っていく、ただその音を紹介していた。それを聴きながら、雨が上がり、晴れ渡った青空、まだ濡れている木の緑、そしてほっとした人の表情までも、まるで一編の詩を読んだかのように、私は思い描いていたと思う。 雨戸を開ける音、それが番組になると考えたのは、どんな人物だったのか。 他の素晴らしい番組が始まっては終わっていく中で、地味ながらもこの番組が長寿化しているところをみると、きっと私のような地味なファンがほかにもおられるのだろう。 BBN聖書放送の「聖書日課」も、昨日で「使徒言行録」(テキストは新改訳ですので「使徒のはたらき」ですね)が終わり、今日からとうとうパウロ書簡に入った。分厚い聖書の中でも、書簡集はもう最後のあたりだ。分厚い一年間も、もうここまで生きてしまった。よくここまで忍耐強くやってきたと思う気持ちと、何も達成できないまま無駄に人生を浪費してしまったという思いとが、複雑に混じり合って、今日がある。年のはじめに期待したほど、今年も成長できなかった。そしてその期待というやつが、自分でも呆れるほど、いつも大きいのだ。 いや、目標など、むしろ小さなほうがいい。「雨戸を開ける音」のように、身近で、ささやかで、小さなものほど、放つ光は大きいのだから。
11/23 受信機 National RF-2600 JST 09:15-09:20 NHK-FM(北九州)82.2MHz SINPO 55555 #音の風景 #NHK #BBN聖書放送 #パウロ #聖書日課 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[BCL] カテゴリの最新記事
|