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祈りと幸福と文学と

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もず0017

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もず0017@ Re[1]:「狼の女房」 「ふくやま文学」第36号に掲載(03/02) 象先生 メアドは変わってないのですが、…

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2023.01.03
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カテゴリ:詩集「ナーハム」
あらためまして、明けましておめでとうございます。
もずです。

昨年の暮れに、2023年のお年始用に「木」という詩を書きました。
年賀状なんかにその一部を掲載したので、すでに読んでいただいた方もおられることと思います。
その全文を、今日はここに掲載したいと思いますので、
よろしければ、お付き合い下さい。

それでは、今年もよろしくお願い致します。


     木    もず


  いつも見ている木を

  新しい目で見上げたい

  いつもの梢から広がっていく冬の空を

  初めて見る目でみつめたい

  まぶしい新緑から黄色や赤錆色へ
 
  色を変えて舞い落ちてくる 美しい葉っぱたち

  枝から枝へうつろいながら

  降ってくる 絹糸のような鶸たちの地鳴き

  この木は

  わたしを喜ばせるために 

  きっと だれかがここに置いたのだ

  そう心を弾ませて

  わたしは見上げる



  信じていながら

  わたしは信じていない者のようだった

  不安や劣等感ばかりの 小さく痩せた土壌

  ここから有益なものなど生えてくるはずがないと

  知っていたから

  しかし ガリラヤ湖の漁師たちが

  朝焼けの湖に目をやるように

  内側に向いていた目を

  わたしはただ 外に向けるだけでよかった

  善い知らせは

  かならず外からやってくるのだから



  一本の木の壮絶な生涯を

  わたしは知らない

  木も わたしのどこにでもある人生について

  なにも知らない

  わたしと木は いつものように出会い

  そして憩う

  小春日のおだやかな空の下で





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Last updated  2023.01.08 14:04:58
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