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銀単線という新たなケーブルは今まで銅線しか使用していない身としては一種の憧れと共に扱いづらいのではないかという面がありました。 形状や構造に拘った中でも材質が一番のウエイトを持つと自分は思っていますが、銀というと今までのイメージでは高域が伸びて全体的に甲高い音になると(実際に聴いて確認した訳ではなく、あくまで雑誌や仲間内の話などですが)食わず嫌いの感が大だったと思います。 しかし今回実際にメーカー製の物を試聴させて頂いて単なる偏見であったことが判り、更なるクオリティアップの為に贅沢にも3mm単線のケーブルを製作して頂きました。 XLR端子の1mペアでフルテック製のプラグが使用されていて、ホット、コールド、アースと3本の銀単線3mmで作られています。さすがに3mm×3本ともなれば太さ、硬さ、重量感も違います。 接続した際の雰囲気も違います。銅線はだらっとケーブル自身の重さで垂れ下がっていましたが、このケーブルはほぼ接続したままの形状です。その姿は正に太い針金です。 ですので曲げる際も両手で慎重に行い成るだけ端子の負担にならないように気を使います。 見栄えも多分にあるため2本のアールを揃えて接続完了です。 あえて有名メーカー製にしなかった理由はCDプレーヤーX-01にありました。X-01はD/A基盤がL・Rそれぞれ独立している関係からですが、接続面の端子がRとLで上下逆さになっています。これに対しプリアンプ側では当然ながらLもRも同一になっているので、片側一方をCDあるいはプリ側で半回転プラグを捻らねばならないことになります。 柔らかいケーブルならば問題はありませんが、今まで私が使用していた根岸N2にしろ、以前お借りしたエソテリックの高級ケーブルの様に、硬いケーブルでは一苦労だったので、製作の段階から片側だけ上下逆に要望したのです。 特にエソテリックの物はかなりの無理があり、端子自体に相当なストレスが加わっていたので気になっていました。 さすがに唯でさえ需要の少ない高級ケーブル分野で、X-01専用を作ることは出来ないでしょうから仕方がない事とは思いますが、X-01設計の段階で上下逆を同一面にすれば良かったのではないかと思います。基盤の表裏だけで音に影響あるのでそれが最良と判断されたのかもしれませんが・・・ 銀3mm単線の効果は繋いですぐは正直あまり判りませんでした。 しかしエージングが進んできて段々とその真価を見せ始めました。音の鮮度が向上したようで音や音場の見通しがよりクリアになりました。 定位もはっきりしています。 ボーカルの顔や楽器の演奏のリアルさが今まで以上に見えるようにSP前に展開しています。 私の好みの少し暗めのトロッとした音は少し後退しましたが、最も嫌いなドンシャリ音にはなっていません。 力強さはさすがに以前のケーブルにまだ分があるようですが、このクリアさ、響きのよさの方が心地良い音としては遥かに勝ります。 試しに以前のケーブルに戻したら音がくすみ団子状になって聴こえます。これはこれで自分の好みでもあるのですが・・・ 結果的にはエッセンスとしては効果覿面だったようです。ある面ラックスの特徴でもある、くすんだ暗め(暖め)の音色に光を与え、明るい(見通しのいい)音色に変わったようです。 これだけの効果があるのなら他の場所でも使いたくなるのが人情ですが、ネックはその価格です。 満足してはいますが今後もケーブルに多額を投じるのは自分としては避けたいと思っています。 今回購入したのはXLRなので1本に付き銀線1m×3本=3mでLとR合計で6mの長さですが、1mペアのケーブルとしては高額すぎる気がします。 それで例えば同条件でプリ→チャンデパ、チャンデバ→パワー間を作った場合、1m、6m、3mのペアになりますが総額は想像するだけでケーブルに投資する金額としては私的には現実的ではありません。 ネットの普及のおかげでアキバまで行かなくてもパーツの購入が出来る時代なので、その気になれば自作も出来るのですが、上記の通り60mの銀単線3mmの原価と長さ+手間+失敗のリスクとなるとやる気も無くします。 やはりアクセントとしての使用で当面行きます。仮に次回発注するとすればDVD→プリ間のRCAかもしれません。1mケーブルで4mで済みますから・・・
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最終更新日
Apr 16, 2006 07:40:18 PM
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