テーマ:海外生活(7779)
カテゴリ:よしなしごと
ベルリンには、森鴎外記念館があります。
森鴎外は、5年間をドイツで過ごし、ライプチヒやミュンヘンでも時を過ごしました。(wiki参照) ベルリンでも度々の引越しをしていますが、そのうちの一つが、 フンボルト大学所有の森鴎外記念館となっています。 えっと…分かりやすい。これ、電車の窓からも見えます。 ----- 開館時間が平日の10-14時と短く、語学学校の時間と重なっているため、 なかなか足を運べなかったのですが、10月の日曜にお茶会があり、 それに参加させて頂きました。 「またお世話になります」と言いながら、家探しなどの関係で、 その後も足を運べないままだったのですが、帰国を前に、 生活も落ち着き、ようやく再訪が叶いました。 ===== フンボルト大学の特別授業の形で、生徒の指導に当たるのは、 京都嵯峨流の士門(シモン)先生。 先生は、ここで、茶道/華道/書道を、教えていらっしゃいます。 ----- 鴎外記念館の大部屋では、現在、金子みすゞの詩の書が展示されているのですが、これが皆達筆。 これがドイツ人の手になる、ということに、正直、悪筆の私は自分を恥じ入るしかありません。 ===== お稽古を拝見させて頂きました。 まず、瞑想から。 そっかぁ。いや、そうですよね。 お恥ずかしながら、書道は小学生の時に、学校とは別に、 母から手解きを受けたことがあるのですが… 墨を磨るところから始めさせられるのが苦手で、長続きしませんでした。 今、思えば、「墨を磨る」こと自体が、精神統一と、 礼儀を兼ねた行為であり、とても重要であったことが分かります。 ----- お稽古そのものは、生徒それぞれが、課題に沿った字・文章を繰り返し書き、 先生が朱(色は黒ですけど)を入れる、という形式。 ドイツ語と、時に日本語を交えながら、それぞれの個性を活かしつつ、 文字としての美しさを指摘し、言葉の意味の深さを伝え、という指導には、 本当、感服しきりでした。 「この線なんて、スッとほら、左手でも、こう。」 え? 今、先生、左手で、文字を書かれましたけど? …いや、えっと、私は右手でも、満足な字は書けませんよ。 ----- 実は、先生、両手に筆を持ち、口に筆を銜えて、三本の筆を走らせる、 というパフォーマンスもされていたそうで、写真を拝見させて頂きました。 ----- そういった活動を含めて、先生はアーティストとして活躍されており、 「ベルリンベアー」の日本代表作家として、作品を描かれています。 この「ベルリンベアー」、「日本におけるドイツ年」で、森ビルにも来ていたそう。 「同じフォーマットの動物にペイント競作する」のは、ミュンヘンでも「ライオン」で、 また、東京でも「牛」でやっていたりするのですが…。 この話は別途こちらで。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[よしなしごと] カテゴリの最新記事
|
|