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21世紀美術館から、石浦神社の横を抜けていくと、「美術の小道」に出ます。
緑生い茂るこの道を上がった所が、藩老本多蔵品館。 石川県立伝統産業工芸館に入る時に、 「兼六園周辺文化施設鑑賞パスポート」(600円)を買ったので、 これも入れるわけです。 いろいろお得なチケットがあって迷います、金沢。 このチケットも、5施設まわれて、しかも1週間有効ですからね。 ===== さて、藩老本多蔵品館ですが、武具馬具、調度、装束と、 様々なものを見ることが出来ます。 ----- 何と言っても、目を惹くのは、「日の丸馬験(うまじるし)」。 日の丸をあしらった巨大扇子の形をしていて、とにかく大きい。 本多の初代が大阪の陣で用いたものだそうです。 それが大切に残されているのもすごい。 ----- 「村雨の壷」別名「五万石の壷」は、本多の初代が、五万石の加増を固辞した折、 その代わりにと拝領した茶壷だそうで、これも大きい。 ルソンの壷、というからには、伝来物で、本来は水瓶か何かなのでしょうが、 価値あるものとして尊ばれてきたという事実そのものが尊い。 ----- 他にもすごいもの、紹介したいものはあるのですが、面白かったのは、火事装束。 いわゆる火事装束、なのですが、面白いのは、奥方用のものも用意されていたこと。 火事装束の婦人用なんて、初めて見ました。 これが、あでやかで、上品で、とても綺麗。 こういうセンスがなぁ。さすが加賀百万石。 ----- 意外と、というと失礼ですけど、見て面白いものが多くて、楽しめました。 もうちょっと武具とかの知識があれば、もっと楽しいのでしょうねぇ。 ===== さて、成巽閣です。 成巽閣は、江戸末期(1863)に、前田家13代が、御母堂のために造営された御殿。 なので、建物としては、比較的新しいものになります。 正面は金沢神社の方になるようですが、兼六園からも通じており、 どちらからでも見学は可能です。 今回は、正面からお邪魔。 ----- 推奨順路に従って、各部屋を回ります。 これが書かれた紙にも記されていますが、部屋や廊下で見るべきは、障子の腰板。 障子の下の木の部分です。 ここに様々な絵が描かれていて、それぞれの部屋の名称のもとになっています。 こういう日本家屋で見るべきは、襖絵や庭を除けば、天井、梁、欄間、床柱、釘隠、あたりでしょうね。 というか、そういうところを注意して見るようになりました。 特に、成巽閣の2階天井は、それぞれの部屋で凝っていて、 「網代の間」「越中の間」の天井なんて、 これだけの手がかかっているものを見ないのは損です。 ----- 「謁見の間」は豪華絢爛。 ヨーロッパの宮殿にも劣らない、贅沢な意匠と工芸。 あまりにも贅沢すぎて、私みたいな「庶民」には落ち着けないですけどね(苦笑) ----- 庭園は、「つくしの縁庭園」と「万年青(おもと)の縁庭園」の2つあり、 この静と動の対比が面白い。 庭園を横切る水は、同じ流れなのですが、 「つくしの縁庭園」では、音もなく静かに流れるように、 「万年青の縁庭園」では、せせらぎの音が聞こえるように、 工夫されています。 それぞれ、居間と寝室に面しての庭。 居間には邪魔な音が入らないように、 寝室にはせせらぎの音が聞こえるようにとのこと。 庭園の造りも、流れに合わせて、静と動、対比的。 建物内部の写真はNGなのですが、お庭はOKということだったので、写真を撮らせて頂きました。 ----- 夏衣裳の展示や、人形の展示もあったのですが、 これについては今回は割愛。 ===== さて、もう富山に発たねばなりません。 1日目: 近江町市場→黒門緑地(旧高峰邸)→金沢城公園→兼六園 →石川県立伝統産業工芸館→21世紀美術館1/21世紀美術館2 2日目: 21世紀美術館3→藩老本多蔵品館→歴史博物館(『白山』展)→成巽閣 ----- 結局、楽しみにしていた町屋歩きも出来ませんでしたが、 これは宿題に取っておきましょう。 また、近いうちに訪れる日を楽しみに。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 31, 2007 07:41:24 AM
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