カテゴリ:よしなしごと
僕は、物語を綴るのが苦手だ。
どう書き出して良いか分からないし、 どういうラストにすれば良いかが分からない。 でも、余韻が残るハッピーエンドが好きだから、どうせ物語を紡ぐなら、 とっても素敵なハッピーエンドにしたいと思ってる。 ===== 僕には、ずっと気になっていた物語があった。 書き出しが苦手な僕が、ヒロインのキャラクターのおかげで、 ようやく途中まで綴ることの出来た物語。 「お話」は、一応、終着にたどり着いていたんだけれど、 僕の中には、心残りがあって。 それは、どうにもハッピーエンドじゃない終わり方だったこと。 ----- ヒロインの感情を、勝手に描くのは簡単だ。 そういう方法で、ハッピーエンドにしちゃう手もある。 でも、それは、僕の好きなハッピーエンドじゃない。 もう、この物語はこのまま、完結したことにしてしまおうとも思った。 でも、やっぱり、僕の中で、この物語のラストには納得がいかなかった。 エンディングじゃなくて、続きを書くことも考えたけど、 続きを書いてしまえば、違う物語になってしまう、そんな気がしてた。 ----- この物語に、ちゃんとしたエピローグをつけよう。 何度か試みはしたけれど、物語を綴るのが苦手な僕には、うまくいかなくて、 次のフレーズを探しあぐねて、時間だけが過ぎていってた。 ===== 今日、僕は、ようやく、この物語のエピローグにたどり着いた。 ようやく、最後の一言にたどり着けた。 それは、「二人は幸せに暮らしました」でもなければ、 「二人の旅は、これからも続くのです」でもない。 そんなラストは、僕らしくない。 ----- 今まで、書いても、書いても、届けられる気がしなかった言葉。 その言葉に詰まっている、色々な意味を、思いを、 ちゃんと説明した上で、使いたかったフレーズ。 つまり、「ありがとう。」 ----- 前後に、本編では伝えきれなかったエピソードを丁寧に描いて、 最後の言葉に万感の思いを詰め込んで、僕らしいハッピーエンドだ。 僕は、このラストに満足してる。 ===== 残念ながら、この数年で、違う種類の物語は、たくさん書けたけど、 この種類の物語は、やっぱり書き出しが難しくて、数ページ綴ることさえ出来てない。 その意味では、物語を綴ることについて、ちっとも上達してない僕だけど、 このエピローグを綴れるようになっただけでも、少しは成長したんだろう。 ----- もしかしたら、次は、この物語より、もっと素敵な物語を紡げるかもしれない。 とは言え、自分では、書き出しさえ上手くいけば、なんて言っているものの、 周りからは、書き出そうともしてない、と言われることが多い。 物語は、書き出さないと、最後までたどりつけない。 劇的なオープニング、ドラマチックな展開なーんてことは考えず、 とにかく書き出すことが重要なんだろう。 分かってはいるんだけど…やっぱり、僕は、物語を綴るのが苦手だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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