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妻のことは大事だけど、不倫相手に心惹かれる夕霧(夫)。
妻は、大きい子を家に残し、小さい子らを連れて実家に帰ります。 妻は夫と顔を合わせようとすらしません。 ========== センター試験の古文は、なかなか難儀なこのシチュエーションの中で、 夫婦間のやり取りを、どちらの発言か考えながら訳していく、 という問題を問5として出します。 ---------- 選択肢を整理すると、このような感じになります。 ※わかりやすくするために、選択肢にだいぶ手を加えています。 ========== (1) A:夫「お前は年甲斐がない。多くの子供をなすほど深い仲なのに、少しの出来心くらいで実家に帰るなんて」 B:妻「恋のやりとりを楽しいと思っている人間の気が知れない。あなたの心が離れた自分は変わりようもないから何をしようと勝手です。子供たちのことは、後はよろしく」 (2) A:夫「子供たちをほったらかしで女御のもとに入り浸るなんて軽率だ。子育ての苦労くらいで実家に帰るなんて無責任だ」 B:妻「浮気者との間の子を育てるのは飽き飽きです。子供たちはそちらで世話してください」 (3) A:妻「年甲斐もなく、恋にうつつを抜かして、子供たちのことを忘れるなんて親として無責任でしょう」 B:夫「私の気持ちはもはやもとに戻りそうにもないが、子供たちだけは見捨てずにいてくれれば嬉しい」 (4) B:妻「あなたに愛想をつかされた自分だし、今更性格を直すつもりはない。私のことはともかく、子供たちだけは面倒を見てほしい」 C:夫「言いたいことは分かったが、私の名誉も考えてほしいね」 (5) B:妻「私に飽きたあなたの気持ちがもとに戻るはずもなく、お好きになさればよいが、子供たちへの責任は負って頂きたい」 C:夫「穏やかなお言葉ですね。でも、このままだと、名誉が傷つくのはあなたの方ですよ」 ========== …怖いよぅ。 なんか、どれもトゲトゲしているよぅ。 ---------- (2)は妻が女性のもとに通ってる感じになるので、「?」な会話になっていますが、 (1)の男性主義的な発言、(3)の開き直り、(4)(5)の妻に対する挑発…。 (5)の「穏やかなお言葉ですね。」とか嫌味発言だし。 ---------- いや、まぁ、浮気の結果、妻が実家に帰って顔も合わせてくれない、というシチュエーションですからね。 ---------- 古典の本当の面白さは、こういう男女の機微的な部分にあって、中高生にその面白さを伝えるのは難しい、という話をよく聞きますが、まさか、その部分が(まぁ、もっとハードだったり、あからさまだったりのシーンではないにせよ)センター試験に出るとは。 一人で読み解く分には楽しいですけど、このシチュエーションを高校生に説明するのは難しいなぁ(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 30, 2014 05:41:58 PM
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