カテゴリ:演劇
久々のお芝居は、日岡神社の参集殿にて。
『播磨國風土記』より、景行天皇の話。 題して『アユを食べないミカドのお話』。 前段が講演会で、『播磨國風土記』の資料を頂いていたので、それと照らし合わせながら拝見したのですが、「原作」に忠実に、かつ大胆にアレンジしてあって、非常に面白く楽しいお芝居でした。 正直、高校演劇は、気恥ずかしい気分もあり、あまり観る機会を得ることはなかったのですが、さすが東播磨支部大会最優秀校にして兵庫県大会優良賞受賞校、お客さんを上手に巻き込んでのパフォーマンス、同世代受けしそうなネタ振り、息を合わせてのセリフ回し、人数の多さをうまく生かした構成、難しいセリフも難なくこなし、役者それぞれが生き生きと演技していて、本当に素晴らしいお芝居に仕上がっていました。 ========== 播磨の国に、妻を求めて旅に出る景行天皇。 ところが、目指す「印南別嬢」(いなみのわきいらつめ)は、姿を隠してしまいます。 彼女を見つけるきっかけとなったのは、彼女の飼っている白犬でした。 探すうちに行った景行天皇の行為が、地元の地名の由来となっていきます。 出会った二人は結ばれ、幸せな家庭を築きました。 時代は流れ、彼女が亡くなった時、日岡の地に墓が作られました。 しかし、その身体は川に流されてしまい、櫛箱と肩掛けだけが埋葬されることになったのでした。 ========== 『播磨國風土記』で淡々と語られる「歴史」に光を当てると、こんな面白い物語が立ち上がるのか、と感心しました。 ---------- 「印南別嬢」は、『古事記』では「針間之伊那毘能大郎女」「伊那毘能大郎女」、『日本書紀』では「播磨稲日大郎姫」「稲日稚郎姫」と表記され、大碓命(おおうすのみこと)・小碓命(おうすのみこと)の母とされます。 小碓命(おうすのみこと)は、後の「日本武尊(ヤマトタケルノミコト)」。 日本古代史のスーパーヒーローです。 ---------- 日岡神社は、この大碓命・小碓命の双子の出産の際に、天伊佐佐比古命が安産祈願を行ったとされ、安産の神様として、今でも厚い信仰を集めています。 ========== 所縁の地で、それにふさわしい物語を見る。 なかなかに素晴らしい体験をさせて頂きました。 ============ 東播磨高校演劇部「ヒガハリMAX!」 『播磨國風土記 アユを食べないミカドのお話』 @日岡神社参集殿 (兵庫・加古川) 2014/02/02(日) 作;東播磨高校演劇部 演出;東播磨高校演劇部 出演;東播磨高校演劇部 東播磨高校演劇部 :http://www.hyogo-c.ed.jp/~higashiharima-hs/club/Drama/Drama.html 日岡神社:http://www.hiokajinja.or.jp/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 4, 2014 11:43:50 AM
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