年年歳歳 歳歳年年
数年ぶりに降り立った熊山の駅は、10年、いや15年前と変わらぬ佇まいを見せていました。 年年歳歳花相似 (年年歳歳花あい似たり)歳歳年年人不同 (歳歳年年人同じからず)-----熊山駅までは、岡山から山陽本線で30分。姫路からは1時間…なのですが、昔は1時間に1本だった電車が、それよりさらに減っていたのにはびっくり。-----岡山県赤磐市に足を伸ばしたのは、ここに中高6年を過ごした母校があるからです。いや、学生時代の友人の結婚式が岡山であり、夜行バスで来たものの、結婚式は4時からで、それまで暇だし、と。=====岡山白陵の創立者、故三木学園長は、この駅に惚れ込んだそうです。「この駅は将来発展しそうにない!ここならば学生を誘惑するようなものは出来ないに違いない!」…めっちゃ失礼だと思うのですが。幸か不幸か、学園長の読みは当たり、山の麓にある学校まで20分弱、田んぼと畑と民家しかない風景が続きます。通学途上に、1軒だけあった「藤原商店」が閉まったのは、もう何年も前のこと。ものすごく「品揃え豊か」な、田舎の「商店」だったのですけどね。(でも通学生は立寄り禁止でした。) それにしても、相変わらずのどかな景色です。良い天気で、少々汗ばむほど。通学生は、夏の暑い最中も、この遮るものすらない道を延々歩いて来ていたのですよね。私は寮生でしたから、学校までは山道を徒歩5分。友達と、やいやい騒ぎながら通ったのも懐しい。=====のほほんと学校に到着。自然と顔が綻びます。 おはよーございま…はっ。事務室の顔ぶれに知っている人がいない?そりゃそうか。数年前までは、事務のお姉さん(お姉さんです。誰が何と言おうと)、いらっしゃったんだけどなぁ。「17期卒業生の森田と申します。」と殊勝に挨拶して、「卒業生・父母」の名札をお借りします。お姉さん方がいらっしゃれば、「あれ、森田君?」で顔パスだったのに。=====職員室に入る前に、化粧室でネクタイを結び直します。出た所で、梅原先生にばったり。「あら。おはようございます。」「…森田じゃないか、どうした、久しぶりだなぁ。」「ええ。ええっと、後ほどご挨拶に伺います。」中学1年生で担任をして頂いて以来、高校3年生までお世話になった英語の先生。しかし、なんか、昔より若々しくなられている気が。-----職員室に入って、「おはようございます」の声が、昔より小さくなっていたのは、いけませんな。後輩に示しもつきません。(そんな示し、つけられたくもないでしょうけど。)うむ。次回行くことがあったら、職員室中を振り向かせるくらい元気良く挨拶するとしましょう。-----とりあえず、担任だった藤田先生の所へ。「ご無沙汰しています。」「おお。久しぶりやな。今は何をしとるんじゃ。」職員室の奥にある、応接椅子のところでだらだらと。我々が高3の頃、31歳くらいだったと記憶していますから、今は40前半ですか。今年も高3の担当との事で、ご苦労お察しいたします。-----中学高校と、それなりに目立っていたので、昔からの先生は、授業を持ってもらってなくても、大体分かりますし、声をかけても頂けます。いやぁ、先生があまり入れ替わらないって、有難いですね。-----国語の長野先生、世界史の水田先生、日本史の木村先生、物理の岡崎先生なんかとじっくりお話して、数学の三木先生、世界史の船木先生、生物の坂井先生、馬場先生には挨拶程度。化学の古松先生は出張中。長谷川先生とか大石先生とか貝原先生にはお会いできなかったなぁ。どうされたのかしら。はは。分かる人には懐かしいけど、分からない人に意味ない名前の羅列ですね。-----残念だったのは、柔道部でお世話になった、高橋・森本両先生にお会いできなかったこと。中体連の関係で出張だそうです。体育教官室用のお土産、別に用意したのに。え? ほっとした、の間違いだろうって?いえいえ、そんな訳ありません。ありませんと言ったらありません。-----10時に学校について、おや、もう14時?そう言えば、梅原先生とお話している時、先生お弁当食べていたなぁ。午前で切り上げて、岡山でお昼食べるつもりだったのに。4時間ノンストップで喋り通しって…。-----長野先生の「そりゃ、結婚式に遅れたらいかんで。」の声に押されて、後ろ髪を引かれながら学校を後にします。===== 熊山駅構内に、乗車券の自動販売機が!いや、これはある意味事件です。私が中学の時はまだ硬券(厚紙の乗車券)でしたからね。いや、当時でも私の地元(兵庫県)ではもうなかったですよ、硬券。その後、あの電車の中で発券される端末機で、ファックス用紙みたいな乗車券になってましたからね。いや、まぁ、こんな何もない駅が、有人駅なのは「無人駅にしたら、学生がキセルするから」に違いありません。=====岡山に戻る電車の中で、同校の女子高生3人組と同じボックスになりました。大後輩ですね。「最後の球技大会くらいはさぁ…」「ワールドカップ、3時半までは勉強で起きてたんやけど…」なんて会話が微笑ましい。同級生の男の子がいろいろ言われてるのも、なんだか可笑しい。良く知っている、というか、さっきまでお話していた先生の名前が出てくるに至って、笑いが堪えきれなくなり、思わず声を掛けてしまいました。高校3年生で、藤田先生のクラス?奇遇ですねぇ。てか頑張れ♪皆さんが少しでも良い人生を歩まれるきっかけを掴まれますように。=====さて、岡山では、こむぴーとろさんがお待ちです。他にはどなたがいらっしゃるのかしら?楽しみ、楽しみ♪