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カテゴリ:日替わり日記
本当に久しぶりに、何の予定も入れない日曜日となり、Netflixで、2011年に起きた福島第⼀原発の事故を、事実に基づき忠実に描いたドラマ「THE DAYS」を観た。 入念なリサーチに基づき、3つの異なる視点から事故を克明にとらえた重層的なドラマ。 「あの日、あの場所で何があったのか」を、政府、会社組織、そして原発所内で事故に対峙する者たち、それぞれの視点から描いている。 吉田所長役を演じるのは役所広司で、死を覚悟しながらも免震重要棟の緊急対策室で混乱し、絶望的な現場を指揮する姿を見事に演じている。 役所広司は、「カンヌ国際映画祭」での「最優秀男優賞」受賞に続き、本作でも快挙を成し遂げているという。 また、主演の役所ばかりでなく、共演者たちの重厚でリアルな演技に絶賛の声があがり、SNSで大反響を巻き起こしている、という。 6月1日からNetflixにて世界独占配信が開始され、【今日のシリーズトップ10】で、日本で1位を獲得したほか、世界77の国・地域でトップ10入りする快挙となっている(6月7日時点)という。 映像は、当時の実際の現場の映像などとともに、原発現場に直接カメラを持込み撮影したかのような立体的でリアルな構成になっている。ドラマでありながら、緊迫した事実を追う展開に、妻と一緒に最後まで眼を離すことができなかった。 気になったのは、事実を丹念に追っているのにも関わらず、全電源喪失に至った真の原因に触れていなかったことだが、これは視聴者が考えればいいことだ。 また、ドラマのなかでも語られているが、事故は完全に終息したわけではなく、まだ相当の年月を要する作業となる。それにもかかわらず、原発再稼働賛成派が国民の50バーセントを超えたという世論調査。古い原発の運転期間を60年超に延ばすための法案を可決するという政府与党。 まさに正気の沙汰とは思えない、呆け大国になってしまった日本を滅ぼすのは、原発だけではないのかも知れない。
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