71日目
要約に要した時間:8分21秒16
【第一段落】
三波春夫さんは戦後の一時期に、「赤い浪曲師」と呼ばれた。4年にわたり、シベリア抑留生活を送ったからだ。
【第二段落】
ソ連の収容所に強制連行された日本の軍人や民間人は約60万人。飢えや寒さ、過酷な労働を強いられた。帰国してもこんどはソ連の同調者と疑われた。
【第三段落】
シベリア抑留者への特別措置法が今週、ようやく成立した。元抑留者の平均年齢は88歳。最高150万円の給付金は元抑留者の苦悩に報いる額ではなかろうが、歴史のけじめ、尊厳回復への朗報である。
【第四段落】
特措法はシベリア抑留の実態調査や遺骨、遺留品の収集なども盛り込んだ。日本は1956年のソ連との共同宣言で賠償請求権を放棄したが、ここは日ロの一層の協力が欠かせまい。負の歴史にけじめをつけるため。不幸な過去を闇に葬りさらないためにも。
【春秋100字要約】
シベリア特措法が成立した。給付金は元抑留者の苦悩に報いる額ではないが、歴史のけじめ、尊厳回復への朗報である。不幸な過去を忘れないためにも、実態調査や遺骨、遺留品の収集に日ロの一層の協力が欠かせない。
(99文字)
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