・・・夢ヲ創ル場所・・・

タイトル名、Dreams Factory!から改名

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手が伸びてくる。
手が
腕が
足が
迫ってくる。
何時になったら飽きるのか
何時になったら止めるのか
何時になったら
あと、どれだけの
どれだけ耐えたら　俺は。
必死で叫んだ。
初めて、叫んだ。

「俺に触るな、人殺し！！！」

その後のことは憶えていない。
目が覚めたら昼で
世間体を保つためだけに与えられた部屋の隅に踞っていた。
少しでも動こうものなら身体中が悲鳴を上げた。
頭が痛い。
吐きそうなほど目が回っている。
けれど、吐けるものなど昨夜の内に吐いてしまって、今は胃液すら出ない。
殴られている間には泣いたことなど無い。
それなのに、初めて気を失った今、自然と涙が零れた。
もう、嫌だ。
もう嫌だ。
苦しい、辛い、そんな感情では抑えきれない。
ただ、ただ、耐えられない。
どうして
どうして
どうして
どうして、生きているのか
どうして、死んでいないのか
こんなにも、耐えられないのに。
痣を残すほど強くは殴られ無い、そのギリギリの所でいつまでも殴られ続ける。
夜が来ればまた。
参加者が揃う、夜になれば。
耐えられない。
耐えられない。
耐えられない。
涙が止まらない。
それなのに、しゃくり上げる声すらも出てこない。
もう、嫌なのに。
死ぬ勇気すら出てこない。
知っているからだ。
死ぬ事がどれ程恐ろしいかを。
陽の光が窓から射し込む、この世の神を憎悪した。
憎んで、憎んで、憎んだ。
神が、何をしてくれるのだ。
一度だって、助けてくれたことなど無い癖に。
そんなことなら、悪魔にでも祈れば良かった。
死神にでも助けを求めれば良かった。
今の苦しみが取り除かれないのに、天国など在るものか。
楽園など在るものか。
喩え悪魔に魂を注ぎ、死後の世界が地獄でも、今の地獄よりも耐えられない事など在るものか。
助けて。
助けて。
助けて。
助けて、助けて、助けて、助けて、助けて。
誰か、この世界から連れ出して。
誰か、俺を、殺して。
……殺して。


ああ、また、夜が来る。







（【血と海】act,1《黒ノ闇》第1話　……　'07/09/21 公開）



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