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今回から暫くは、一眼レフの内蔵露出計のお話です。
言うまでもなく、露出計とは明るさを測り、絞り値やシャッター速度を決めるための情報を提供してくれる計器の一種です。 今でこそ、カメラには搭載されていて当然のもので、新機種でも話題になる事は珍しい程ですが、ここまで至るには、いろいろといきさつがありました。 もちろんちょっと昔のカメラには、内蔵されてはいません。 一眼レフもその例に漏れるものではないのですが、カメラの形式として比較的新しい(と私は思っていますが)ためか、随分と早い段階で、メーカー側での対応が始まりました。 露出計を、カメラ本体や交換ファインダーに内蔵するタイプと、独立したアクセサリーとして着脱するタイプがありましたが、専ら前者の方向で著しい進歩をみました。 前者の中には、露出計用の受光部を持つタイプの一眼レフもあり、これはこれで可愛らしいのですが、主流にはなりませんでした。 レンズ交換の自由度の高い一眼レフでは、近づけない被写体でも望遠レンズで引き寄せる事が容易です。 近づけないのですから、入射光式より反射光式の露出計の方が有効で、一眼レフに内蔵されたものも、反射光式が殆どです。 しかも、レンズ交換による撮影の画角の変化に伴って、測光の受光角も変化する事が望ましい場合が多いものでしょう。 レンズ交換して画角が変わっても、被写体に反射してその撮影用のレンズに入射してくる光だけを測光する方式、TTL測光(Through The Lens)が一眼レフ内蔵露出計の主流となったのも、当然な事と思えます。 ところが、各社が一眼レフのTTL化を進める中、昭和38年、大きな転機が訪れます。 次回は、この転機、トプコン特許とそれを巡る各社の動きについて、お話しする予定です。 独立したアクセサリーとして着脱するタイプ:Nikon F用としては、昭和34年の同機発売時から、二コンメーターの名で用意されていました。銘板部分に取り付ける外光式露出計で、受光素子はセレン(電池不要)。例の「カニの爪」を介してシャッター速度と絞り値に連動する追針式のもの。1~3型(36年)があり、入射光板を取付けて入射光式としても利用できたり、低輝度時にはブースターの使用で感度を上げる事のできるタイプもあったらしい。当時の価格は4,800~7,100円と高価。ヤフーのオークションで見かけた事があり、仰天した。 露出計用の受光部を持つタイプの一眼レフ:マミヤプリズマットCPやペトリフレックス7など、いろいろあった。ペトリフレックス7は二眼レフと見紛う程巨大な受光部をペンタ部に持つ堂々たる旗艦で、可愛らしくはない。 一眼レフに内蔵されたものも、反射光式が殆ど:昭和37年、Nikon F用に発売されたフォトミックファインダーでは、入射光板の装着で、入射光の測光も可能だった。猶、本来の受光角は70度(28mmレンズの画角)で、コンバーターの装着で18度(135mmレンズの画角)に変更できたという。結構凝っていると思う^^。 少しでも読み易くするために、一話一話を短くしようと分けたつもりが、脚注を付けたら、結局かなり長くなってしまいました。う~ん…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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