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カテゴリ:雑談
今は昔、高3の音楽の時間にレポートを提出することになった。当時聴いていた音楽といえばジャズ。それもグレンミラーから始まった僕のジャズ遍歴はナベサダを通過して一気にフリーへと入り山下洋輔に傾倒していた。
山下洋輔といえば、タモリ、赤塚不二夫、筒井康隆とくるわけで、日本ハチャメチャSFを音楽で体現していたといえばわかりやすいだろう(わからんて)。 さらに生意気盛りの高3生は倫理の授業で哲学などをかじってまたシニカルに世の中を斜め45度ぐらいから眺めたりしていた。そこで、書いたレポートの題が「ジャズにおける弁証法的発展と人生に関わる一考察」まあ、なんかそういう題名を使ってみたかったんだね。かわいいなぁ。 さて、その内容とは… ご存知のようにジャズの発生はアメリカ南北戦争終了後、不要になった南軍の楽器と解放されたアフリカ系奴隷の出会いに、ブルースの哀愁、アフリカのリズム、そして西洋の旋律がプラスされて生まれたとされている。ニューオリンズジャズだ。 その頃の音が聴きたくて買ったレコードがあったんだが、その録音秘話がイカしている。元祖ジャズコルネット(トランペットみたいなの)と噂される人物の音を録りたくてプロデューサーが探したところ、ある農園で働く老人と出会う。演奏を依頼するが返事はNO。何か理由があって音楽から足を洗ったのかと尋ねると、帰ってきた返事が「前歯がなくなったので吹けない」と。ギャラはいいから入れ歯を作ってくれるなら演奏してやるとのことで、プロデューサー氏、早速歯医者に連れて行きめでたく録音とあいなったとか。 この演奏が枯れてていい感じだったね〜。パフッ、パフパフ〜って。まあ当時ギトギトの高校生だった僕には少し枯れ過ぎてたけど。でもこの頃からもう「おじいさん」に憧れてて、早く渋いじいさんになりたいなぁなんて考えてたんだけど、ここではまったく関係ナッシング。 当時のジャズメンは、最初見よう見まねで演奏してたらしい。楽譜も読めなかったらしい。らしいと書くところに僕の誠実さが現れているわけだが、それはともかく、適当に演奏しているわけだからどんどんメロディが崩れてくる。そのうち歌のメロディをなぞるのがバカらしくなったのか即興でメロディを作ったり、後ろで装飾音を鳴らす奴が出てくる。アドリブの誕生だ。 ジャズはまずメロディから自由を獲得したのだ。 全然前に進まないうえに、面白くなっちゃったので続きます。飽きたら途中でやめるかもしれないけど…。まあ、ジャズですから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.06.03 17:30:38
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