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いやあ、続きは明日!とか書いておきながら、続きを書いていなかったまるとるっちです。
別にもったいつけてるわけじゃないのよ。だって・・・・、世界柔道が始まったんだもん!!陸上だけでなく、まるとるっちは柔道観戦も大好きなのです。(ちなみに、まるとるっち父は黒帯です)もうブログどころじゃなかったもので・・・。でもあんまりお待たせしてもみなさんから見放されそうなので、続き書きますよ! ~続き~ こうして、まるとるっちと兄は駅からボビー(仮名)を家に連れ帰った。父は、明らかにぎょっとした様子だった。母は「外人」と伝えただけだったので、父の中では外人=黒人の発想がなかったらしい。そりゃそうよ、こんな田舎ではアジア系の人は見たことがあっても、黒人を見かけることなんてないんだから。それでも一応「ここに座りゃ~。(名古屋弁で座りなさいの意)」などと言って(もちろん日本語で)、応対してくれた。 一方母は、この珍客に興味津々な様子で、 母 「どっから来たんだって?」 まるとるっち「アメリカだって。」 母 「へ~。年はいくつ?」 まるとるっち「27歳(これももう忘れちゃったけど確かそうだった)。」 母 「ふ~ん、アメリカのどこ?」 まるとるっち「シカゴ。」 母 「シカゴっちゅったら、あれでしょ~、東の方?」 まるとるっち「そうだよ。」 と、ボビーは日本語がわからないにもかかわらず、お構いなしに話しかけまくり。もうその辺の事は車の中でボビーに聞いたので、まるとるっちが答える。 その日の夕食はお寿司だった。といっても、スーパーとかで売ってるやつね。太巻き(サラダ巻き)とかお稲荷さんとかそういうの。ボビーは寿司を食べたことがなかったようで、珍しそうに眺めてはいたが、勧められても食べようとはしなかった。味噌汁に至っては、美味しそうに食べているまるとるっちに「なんだそれ?」みたいな視線をちらりと投げて、首を振っていた。日本人と違って、外人って意外と食に対して保守的。ボビーは周辺のおかず(唐揚げとかもあった)やサラダなどを自分のお皿に取って食べていた。 そしてまた母の質問攻撃。まるとるっちが通訳する。 母「いつも食事はどうしてるの?外食?それとも自分で作ったりするの?やっぱりパン?」 解説:母の中では「外人=パン」なのである。 ボビーはファーストフードやコンビニのサンドイッチなんかを買って食べると言っていた。 母「食パンならあるよ~。トースト焼こっか?あ、そういえばハムがあったわ。はい、ハム食べや~。(食べなさいの意)」(とハムをお皿に出す。) 解説:母の中では「外人=肉」でもあるのだ。 ボビーは意外とシャイだったが、次々に発せられる母の質問に答えていく内に、うち解け始めた。一緒に住んでいる友達はもう1年以上日本で働いていて、自分たちは解体された車の部品を売ってビジネスをしていること、その職場は○○町にあるとか、どこのアパートに住んでいるとか、いろいろ教えてくれた。 父も「ああ、○○町になんかそんな解体やってる所あったな~。近くに××があるだろう?」とボビーが不良外人じゃなくて安心(?)した様子で聞いた。ボビーは「そうそう、そこが俺の職場!」と嬉しそうに答えて、逆に父にどんな仕事をしているのかと尋ねたりしていた。兄も私も途中から和英辞典を持ち出して、母や父の通訳として頑張った。 夕食も終わりに近づき、母が梨を出してくれた。(はい、ここでやっと梨登場です)毎年、父の友人が箱で送ってくれるすごく美味しくて大きな梨で、まるとるっちはいつも楽しみにしているのだ。 ボビーはためらいもせず口に運んだが、一口食べると「これ何?」と聞いた。「梨だよ。日本の梨。」と答えると、「すっごく美味しい!!甘い!」といって、美味しそうに頬ばっていた。するとまたしても母が、 母「え、アメリカには梨ないの?」 ま「こういう日本の梨みたいなのはないんじゃないの?」 母「へ~、そうなの~。果物っていったら、やっぱりリンゴとかオレンジとか?」(とボビーに話しかける&まるとるっち通訳する) ボ「果物の種類はいっぱいあるけど、こんなのは初めて食べた。」 かくして奇妙な夕食は終わり、ボビーは「良い家族だね。いい人達!ありがとう。」と言ってくれた。そして家族みんなの名前を紙に書いて欲しいというので、メモ帳にfather・・・△△みたいに書いていると、電話番号も教えて欲しいと言った。父に伝えると「ええよ。教えたりゃ~いいが~。(教えてあげればいいじゃないかの意)」すると母が「お母さん、かかってきても英語話せんよ~。」(いや、多分それは分かってると思うよ) そして兄と私は、ボビーをまた駅まで送っていった。家を出る時に「はい、これ2つ持ってきゃ~。(持っていきなさいの意)」と母が梨を持たせてくれた。ボビーは嬉しそうにお礼を言って受け取っていた。ボビーは自転車にまたがると、「夕食をありがとう。今夜の事は忘れないよ。さよなら!」と言って、夜の闇に消えていった。最後にちょっと振り返って、梨の入った袋を掲げながら。 ~完~ ボビーから電話がかかってくることは無かったけど、梨を見るとこの夜の出来事をふと思い出すことがあります。まだ日本で働いているのかな?それともシカゴに帰ったのかしらん?? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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