ワインも人間も熟成する
久しぶりにヴィンテージワインのオーダーがあった。あるお客さんが、取引先の会社の20周年のお祝いに持って行くので、1985年ヴィンテージのワインを欲しい、というリクエストだ(20周年だったら1984年じゃないかと思ってその旨を尋ねると、なぜか1985年で良いのだと言う、念のため)。早速取引のある輸入業者を当たって1本確保したのだが、そんな作業をする中でふと、「1985年ってどんな年だったっけ」という思いが頭をよぎった。世間的には、阪神タイガースが日本一になった年である。そのころの私の状況、周りにいた人たちなどなど思い浮かべても、「えっ!わりと最近のことじゃないか!」という感覚なのである。「1985」という数字がそんな昔のもののようには思えないのだ(ここら辺がもうオジサンの感覚だな^_^;)。ただ自分なりに思うに、モノの考え方などはそれなりに変わってきてるよんだろうな。ワインは20年の間に熟成が進み、初めは荒々しかった酸味やタンニンが次第に丸みを帯びて、まろやかな味に変わっていく。人間の頭も同じようなものかな。周りを見ても、昔ハチャメチャだったりトゲトゲしかったりしていた奴らが、今はいっぱしの大人としてみんな丸くなってるもんね。まあ、ただ単に丸くなるだけがいいことなのか、という見方もあるんだろうが、ある意味人間も「熟成」すると言うことかな(*^_^*)。ちなみに私は3人の子供のそれぞれの誕生年のヴィンテージのワインと、それぞれの誕生日の朝刊を大事にしまっており、20歳のバースデイを迎えた日に渡そうと思っている。20年経ったワインがどんな味になっているかも楽しみだが、20歳になった子供たちがどんな風に「熟成」しているのかも興味深いなあ。