1年という時間の密度
今年もいよいよ押し迫ってきた。私くらいの年齢になると、誰もがまるで挨拶代わりのように、「ホントに1年の過ぎるのって早いよね~」と口にする。確かに自分でもそれを実感する。ただ、1週間もしくは1ヶ月単位での時間の経過を早いと感じても、1年の時間を早いと感じるかどうかは、まったく別物だという気が最近している。例えば宮崎県の東国原知事が誕生したのは今年の1月だったが、人によっては「つい最近のことのように思っていたが、もうあれから1年経つのか」と感じるかもしれないし、あるいは「もっと前のことのような気がするけど、まだ今年の出来事だったのか」と感じるかもしれない。実は私は後者で、なんだかあれは1年以上前のことのような気がしている。そう考えると1年間の時間の流れというのは、自分が実感している以上にゆったりしているんじゃないだろうか、そうも思える。そう思う原因のひとつとして私が思い当たるのが、以前このブログでも紹介した「EXCEL1行日記」の存在だ。これを昨年の10月から毎日記入し続けているが、この「EXCEL1行日記」の良いところは、1年全体がひと続きの画面で見られるということだ。つまり「1年」という具体的な時間感覚が、ビジュアル的に把握できるのだ。その中に日々の出来事が事細かに記されているわけだから、改めて見てみるとそのボリュームたるや、なかなかの物である。過ぎ行く時間が濃密で充実したものであれば、時間の経過自体は早く感じても、過去の記憶はより遠くなるものなのかもしれない。よって私はこの1年、決して早く過ぎ去ったとは思わずに済んでいる。ブログにしたって同じことだろう。さすがに全部のページを一つの画面で見渡すことは出来ないが、折に触れて過去ログをチェックするたびに、今年あった様々な出来事に触れることができ、その時間の濃密さを改めて噛み締めることが出来る。こんなところにもブログ、あるいは日記の効用というものがある。私にとって今年が良い年だったか良くない年であったか、なかなか一概には評価できないのだが、少なくともただ無為に過ぎていくだけの時間でなかったことだけは確かなようだ。それでいいと思っている。たとえしょーもないことでも、何かをやってきたという証が目に見えて残っているということは、それだけで張り合いになるものだ。というわけで今年ももうすぐ終わろうとしている。このブログに足を運んでいただいた数多の皆様にとって、来年が素晴らしい年にならんことを祈念しながら、締めさせていただきたいと思う。1年間どうもありがとうございました。