『KISS of FIRE』
6月に研修で金沢へ行った折に、自分への土産として購入したものだが、いろいろあって開けるのが今頃になってしまった。。知る人ぞ知る『能登杜氏四天王』のひとり、元『菊姫』の名杜氏で、今は『常きげん』の鹿野酒造で杜氏を務めておられる、農口尚彦さんが醸した、まさに“芸術品”と呼べるお酒だ。一応「純米大吟醸」なのだが、世間一般に出回っている「標準的な」純米大吟醸とはちょっと違う。3年間の熟成期間を経て、熱燗にも耐えうる“骨太な”お酒に仕上がっているのだ。まあ私個人的には、熱燗よりもヌル燗の方が好きなので、そちらで飲んでみたのだが、さすがに3年寝かしてあるだけに、とにかく「角が取れて丸い」のだ。口に含むと、まるで蓮の葉の上を水玉が転がっていくような“コロコロ感”がある。そしてまたこの味わいの豊満なこと!ちょっとやそっとではへたれそうにない存在感が、口の中いっぱいに広がる。迫力だけではなく、まるで上品な和菓子のような奥ゆかしさも感じる。まさに至福のひと時だ。ところでこの『KISS of FIRE』というネーミング、蔵元による訳は「熱いくちづけ」となっているが、一体どんなくちづけを想定しているんだろう。私なりに想像してみると、例えば「伊東美咲」のようなエレガントなキスでもなければ、「堀北真希」のような初々しいキスとも違う。ここはやっぱり「小池栄子」のような、情熱的で濃厚なキスのイメージだろうか(知ってるのかよ!?)。ただ、お値段もそれなりにする。私が購入したところでは720ml1本で3,990円だから、そう滅多に飲めるものではないのが残念だ。 「ルイ・ヴィトン」が注目した日本酒常きげん 純米酒 Kiss of Fire 750ml