ワールドカップとマスコミの使命
日本のワールドカップがついに終わった。最後のパラグアイ戦は終始よく攻め続けたし、正直負けた気がしてない。しかしなんのかんの言っても負けは負け、これは謙虚に受け止めなきゃいけない。岡田監督始め選手たちは想像を絶するプレッシャーの中、本当によく戦ったと思う。改めてこれをねぎらいたいと思う。本当にお疲れ様でした。しかしこういうときに、「感動をありがとう」とか「勇気をもらった」などという言葉を恥ずかしげも無く並べ立てるマスコミが相変わらず多いことには、いい加減うんざりしている。個人的にそういう感情を持つのはもちろんアリだろう(私は断じて使いたくないが)。しかしマスコミたるもの、常に冷静かつ客観的でなくてはいけないはず。多少言葉に力が入るのはご愛嬌だとしても、あたかも大衆を扇動するかのような美辞麗句などは必要ない。彼らに煽られるまでもなく、私たちはリアルの映像だけで充分に感動しているのである。今マスコミに必要なのは、岡田ジャパンが当初掲げた目標「ベスト4」(それが分相応なものかはどうかは別にして)に届かなかった現実を踏まえ、その原因と将来に向けての展望を大衆に示すことだと思う。特に戦前にあれだけ岡田監督を叩いた彼らだ、そのあたりの総括もぶれること無くやっていただきたいと思う。そしてその結果として、自分たちの過小評価、見る目の無さが浮き彫りになれば、そこは素直に認めるべきだろう。大衆と一緒になって浮かれてる間にうやむやにしてしまっては、彼らにマスコミとして物事を伝える資格は無いと思う。------------------------------------------------------------------【追記】ジャーナリストの上杉隆氏がアップされたコラムで書いておられる内容が、奇しくも私の上記の文章と相通じるところがあり、併せてお読みいただければ幸いです(→コチラ)。決して私がこれを真似て書いたわけではありません。手前ミソですが、私の方がアップは早かったですから。