メーカーサポート
先日ウチの店のプリンターがトラブった。ちょうど歳暮用の熨斗短冊を相当数まとめて印刷しているところだったが、いきなり異音を発して止まってしまったのだ。メーカーのマニュアルと照らし合わせると、どうやら排紙口のところで紙詰まりが起きているとのこと。しかし見た目ではそんなものは全く見当たらない。このままではどうにも埒が明かないので、メーカーサポートに電話してみた。この時期プリンターのトラブルが多いのだろう、かなり待たされてからようやく繋がった。まずこちらから症状を説明し、紙詰まりが起きていないことを告げると、オペレーターさんは電源を立ち上げ直せ、という(そんなことはとうにやっているのだが)。それで改善できなければプリンター本体の不良になるので、修理に出すか買い替えるしかありませんね、そう結論付けた。件のプリンターは購入してから3年ちょっと、壊れるにはちょっと早過ぎる気がする。しかも修理に出すとなると一定期間プリンター不在となるわけだが、ウチの業務上プリンター無しでは仕事にならない。また買い替えるにしてもウチの場合はA3対応でなければ具合が悪いので、25,000円位の出費は覚悟せねばならない。どちらにしても困るので、私が日頃から“プリンターの師匠”と勝手に崇めているP氏にダメもとで相談してみた。事情を聞いたP氏が言うには、「紙詰まりが起きているということは、排紙口のセンサーが何かを検知しているということで、それが目視で確認できないのであれば、細かいゴミレベルのものかもしれない。エア・コンプレッサーのようなもので吹っ飛ばしてみてはどうだろう?」とのこと。それを聞いて私はすぐさまエアーダスターを買いに近所のホームセンターに走った。エアーダスターで排紙口を掃除して電源を入れ直すと....あらら、小さな紙片が出てきたではないか!? こいつが犯人だったのだ! これでようやく肩の荷が下りた。しかしながらこのくそ忙しい時期にプリンターのことで気を揉む必要がなくなったことに安堵する一方で、メーカーサポートには怒りの感情が込み上げてきた。小さい紙片が挟まることでセンサーが「紙詰まり」と誤判断することは、メーカーサイドでも当然想定していることだろうと思う(そうでなければメーカーとしてあまりにも情けないと思うし)。それならそれで私がサポートに問い合わせた時に、「排紙口に何か挟まっているかもしれませんから、エアダスターか何かで吹いてみてはいかがでしょうか?」とでも言ってくれればいいではないか。そういうことすら言わないのであれば、これはもう是が非でも修理に出させたいか、いや買い替えさせたいか、そう考えているに等しいと思わざるを得ない。今どきはみんなトラブルに際しては何でもネットで調べるんだろうが、私のようなアナログ人間はつい電話サポートに頼ってしまう。しかし電話サポートがこんな状態ではまったく用を成してないと言わざるを得ない、いち消費者としてそう思うのだ。