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カテゴリ:音楽の話
ビートルズの「抱きしめたい」は超有名曲だが、これに違和感を感じた人はいないだろうか。私は初めて耳にしてからしばらくの間、ある種の引っ掛かりを感じていた。イントロから歌に入るところで、半拍余分に入るのだ。
もっともこれは論理的に考えればすぐに解明できる。要はイントロの最初の音が「裏」から入るリズムなのに、頭では「表」からと解釈してしまうので、辻褄が合わなくなるのだ。ただ理屈では分かっていても、アタマの1音を「裏」で捉えるのはなかなか難しい。それが私の感じていた引っ掛かりの正体だ。 こういう例は他にもあって、同じビートルズなら「ドライブ・マイ・カー」なんかもそうだ。邦楽ならサザンオールスターズの「チャコの海岸物語」にもそれを感じた。こちらはイントロの途中で半拍少なくなるパターンだ。これらはある程度聴けば解消できたのだが、何度聴いても解消されない曲もある。その代表が、アンドリュー・ゴールドの「ロンリー・ボーイ」という曲だ。 この曲は私が中学生のころヒットした曲だが、結構気に入っていた曲で当時はよく聴いたものだ。しばらくご無沙汰だったが、先日ひょんなところで耳にする機会があって、改めてこの歌の裏表が曖昧だったことを思い出した。 お聞きいただければわかるように、イントロはピアノの「タン、タン、タターン」というフレーズで始まるが、これは裏から始まっているので、正確には「ン、タン、タン、タターン」だ。しかしここで間違うと、曲の中盤くらいまで尾を引くことになる。 実は私はいまだにこの曲に関しては、Bメロが始まるまで表裏が逆になっている。つまり(もちろん1コーラス目だけだが)Aメロだけ半拍ずれたメロディーに聴こえてしまうのだ。何度も何度も聴いて、その都度2コーラス目以降で正常なリズムに戻るのに、次の機会に頭から聴くとまた裏表が逆になってしまう。永遠にその繰り返しなのだ。 何とも情けないハナシだが、一度頭にこびりついてしまうと、なかなか上書きが出来ないことってあるのだ、ということを痛感する。 「ロンリー・ボーイ」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年04月05日 20時38分37秒
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