映画と小説の保管庫

２００４年　　　アメリカ　　　
トム・ハンクス　　　イルマ・Ｐ・ホール

ストーリーは、洗練された身のこなしと豊かな教養を兼ね備えた天才的知能犯“教授”。彼はある時、船内カジノの地下金庫に納められた現金の強奪を計画する。そして実行場所に選ばれたのは、敬虔なクリスチャンであるマンソン夫人が一人で住まう一軒の邸宅。その狙いは計画遂行の拠点となる地下室だった。早速その家を訪ねた教授は持前のスマートな説得力で、教会音楽の練習のためなどと称して夫人を言いくるめ、まんまと地下室を借りることに成功する。こうして、バンドを偽った４人の犯罪エキスパートたちと共に計画の実行へとおよぶ教授だったが…。

55年作品「マダムと泥棒」を「ファーゴ」のジョエル＆イーサン・コーエン兄弟が独特のシニカルなテイストでリメイクした映画です。

コーエン兄弟の大ファンでもある、あつぼうはかなり期待をして観ました。
アメリカの田舎の匂いがプンプンする場所で、ぬるい犯罪がのコーエン兄弟の映画の特徴の一つですよね。
今回もそれは感じました。
でも今までのコーエン兄弟の映画と較べると何か物足りないです。
いつもサプライズな演出があるのですが、今回はトム・ハンクスの存在感に圧倒されていて、本来のコーエン兄弟のスパイスも消されています。
それだけトム・ハンクスの存在感が凄いって事です。
これは良い意味ではないんですよ。
あまりにもトム・ハンクスが目立ちすぎて映画の雰囲気がおかしくなってしまってます。
久しぶりのコメディで張り切り過ぎたんでしょうね。

ある意味この映画の主役はマンソン夫人が飼ってる猫ですね。
この猫は最後の最後までキーを握ってるとは･･･。

タイトルのレディ・キラーズって何やろって思ってました。
泥棒映画やのにこのタイトルは･･･って思ってたら最後にはなるほどって納得させられました。
ネタバレになるので詳しくは書けないのですが、こういうところはコーエン兄弟らしいです。

トム・ハンクスの怪演と個性の強い４人の仲間を肩の力を抜いて観る映画です。

評価（2.9）