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カテゴリ:海外文庫
ストーリーは、あのクーデターから2年。ナサニエルは14歳にして、国家保安省の補佐官になっていた。このごろ多発している、魔術師をねらったレジスタンス事件を解決するため、ナサニエルは再びバーティミアスを召喚する。 しぶしぶながら引き受けたバーティミアスだが、ついにある爆破事件の犯人をつきとめる。それはかつてプラハで目にしたゴーレムだった! しかしゴーレムを影で操るものが、どうやらイギリス政府の要人の中にいるらしい。 一方、少女キティがかかわるレジスタンスが墓荒らしをして、政府の大切な宝「グラッドストーンの杖」を盗み出す事件も発生した。ナサニエルは、杖をもって逃走したキティを追跡する。バーティミアスの助けを借り、杖を奪い返そうとしたとき、そこに現れたのが骸骨姿のアフリート。さらには、巨大なゴーレムが!? 「グラッドストーンの杖」をめぐって、三つどもえの壮絶なバトルがはじまる……。この戦いに最後に勝つのは誰? そして、事件の背後にちらつく強力な黒幕の正体とは……? 1作目のサマルカンドの秘宝が面白すぎたので、続編を読むのに少しの不安を抱いてました。 やっぱり1作目の面白さを上回る事が出来ないのではって思ってました。 しかし読み始めたらそんな不安は速攻で吹っ飛びました。 最初から大魔術師グラッドストーンが登場してエンジン全開です。 このグラッドストーンの登場がこの巻の伏線にもなっていました。 前作での活躍が認められたナサニエルは、首相に認められて魔術師としての成功の階段を登っていく一方で人間としての大切な部分を忘れていってしまいます。 出世という欲に溺れてしまって周りが見えない典型的なパターンです。 そんなナサニエルも絶体絶命の大ピンチに追い込まれます。 さらに前作でレジスタンスの一味として登場した謎の少女キティが本作にも登場します。 このキティが本作でのキーマンといっても過言ではないでしょう。 彼女の過去なども明らかになっていき、ナサニエルとバーティミアスを巻き込んで物語がすすんでいきます。 キティとバーティミアスが会話をするシーンがあるのですが、その時に悪魔でありながらも、キティを心配する良心的な態度を示すバーティミアスに好感が持てました。 前作同様、謎が謎を呼び思わぬ展開の連続でした。 全体的に素晴らしく練られた伏線が見事で最後のどんでん返しまで息をつく暇がないぐらいでした。 今作でも前作以上の謎を残してバーティミアスは帰っていきます。 その謎を明らかにするためにも、早く3巻目を読まなくてはって思っています。 評価(5.0) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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