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2006年12月16日
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カテゴリ:ドイツ映画


2004年  ドイツ  
ブルーノ・ガンツ  アレクサンドラ・マリア・ラーラ  トーマス・クレッチマン  

ストーリーは、1942年、トラウドゥル・ユンゲは数人の候補の中からヒトラー総統の個人秘書に抜擢された。1945年4月20日、ベルリン。第二次大戦は佳境を迎え、ドイツ軍は連合軍に追い詰められつつあった。ヒトラーは身内や側近と共に首相官邸の地下要塞へ潜り、ユンゲもあとに続く。そこで彼女は、冷静さを失い狂人化していくヒトラーを目の当たりにするのだった。ベルリン市内も混乱を極め、民兵は武器も持たずに立ち向かい、戦争に参加しない市民は親衛隊に射殺されていく。そして側近たちも次々と逃亡する中、ヒトラーは敗北を認めず最終決戦を決意するが…。  

独裁者ヒトラーの最後の12日間を描いた映画です。
だからなぜ数百万人のユダヤ人を虐殺したのかって事にはふれていません。
あつぼうのヒトラーのイメージって独裁者で血も涙もない怪物です。
劇中のセリフで「ユダヤ人に立ち向かったのが誇りだ」とヒトラーが言うけれど、まるでユダヤ人大虐殺を正当化してるようなセリフで映画とはいえ凄く嫌でした。
ドイツ市民など死ねばいいと言うこの男のどこにカリスマ性があったんでしょう。
敗戦濃厚でありながらも指導者として降伏する事を許さないんです。
つまり犬死しろと言ってるも同然です。

映画では精神的に追いつめられていくヒトラーの姿を淡々とリアルに描いています。
怪物と思ってたヒトラーやけど人間らしさをみせるんです。
女性や子供には優しくて包容力のあるおじいさんって一面がありました。
でもそれ以上に街中で敵の砲撃に怯えている人がいるって事に気付いてほしかったです。
そのほとんどが老人や女性や子供達なんですから。
結局身内にだけ優しかったって事でしょうね。

この映画でも子供達が犠牲になるけど、子供を持つ親としてこういうシーンは凄く痛々しいです。
敗戦濃厚でもヒトラーを崇拝するが故に我が子6人を殺して自分達も自殺したゲッベルス夫妻のケースは悲しすぎます。
このシーンだけでも戦争の酷さを知る事が出来ます。

ブルーノ・ガンツって恐ろしいほどヒトラーに似てますね。
手の震えや猫背にいたるまでヒトラーを演じきってました。
本当のヒトラーもこうやったんやろうなって思わせてくれました。

独裁者の人間的な部分が観れる映画です。
けっして共感などは出来ないのですが、戦争がどれほど愚かであるか教えてくれる映画です。

評価爆弾爆弾爆弾(3.4)





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最終更新日  2006年12月16日 22時30分24秒
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