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テーマ:DVD映画鑑賞(14217)
カテゴリ:邦画
2004年 日本 萩原聖人 井川遥 池内博之 津田寛治 塩見三省 大杉漣 ストーリーは、エピソード1――暴力団にハメられ樹海に遺棄された朝倉。一命を取り留めた彼は森を彷徨う中で、自殺しようとしている中年男・田中に出会う…。 エピソード2――悪徳金融のタツヤは、夜逃げした顧客の北村今日子が自殺しようと入った樹海で足を怪我したと連絡を受け、現場へ助けに向かうが…。 エピソード3――サラリーマンの山田は、探偵の三枝から樹海で自殺したという若い女と自分が一緒に写った写真を見せられるが…。 エピソード4――映子は、かつてストーカー行為をした相手と再会するが、彼が何も覚えていないことにショックを受け、樹海へ向かう…。 2004年の東京国際映画祭で日本映画・ある視点部門の作品賞・特別賞を受賞した映画。 富士山麓、青木ヶ原樹海といえば自殺の名所として有名ですよね。 一度入ると出てこれないって言われるぐらい奥の深い森が広がっています。 様々な理由でこの樹海に足を踏み入れた人達を4つのエピソードで綴ったドラマです。 自殺という重いテーマを扱いながらも、人間の温かみも伝わってくる不思議な映画でした。 この樹海まで足び自殺するって事は、絶望を感じたからでしょうか・・・。 4つのエピソードの中で一番印象に残ってるのが1番目の話なんですが、愛する家族に手紙を残し、自殺して保険金で借金を払おうとするまで追いつめる悪徳金融って数年前に大阪の八尾であった闇金に追い込みをかけられて電車に飛び込んだ家族を思い出しました。 死んだ方が楽って思わせる闇金って悪質すぎますよね。 4つのエピソードが少しだけシンクロしてるのがいいですね。 消費者金融のチラシやお供え物のリンゴなどがエピソードを飛び越えて登場します。 登場人物のシンクロはないのですが、それは大正解やったと思います。 全てのエピソードが独立した形でありながら自殺という接点だけで結ばれてるのがいいです。 下手に登場人物をシンクロさせるとありきたりな映画になってたでしょうね。 そう思うと脚本が良く出来てたなって思いました。 この映画の役者さん達は一人芝居をしてるシーンがあるけど、みんな巧かったです。 携帯電話を片手に話し続けるって難しいでしょうね。 相手のセリフの感覚なども計算して話たりするから大変ですよね。 【フィラメント】では井川遥の事が下手くそって書いたけど、この映画では良かったです。 こういう暗い雰囲気の映画の方があってるのかも。 死体を相手に延々と話し続けてる萩原聖人は怖かったですよ。 重そうな映画やからパスしようと思ってたけど、これは観てよかったです。 評価(3.1) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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