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テーマ:DVD映画鑑賞(14216)
カテゴリ:アメリカ映画
2005年 アメリカ シャーリーズ・セロン フランシス・マクドーマンド ショーン・ビーン ウディ・ハレルソン シシー・スペイセク ストーリーは、暴力を振る夫に耐えかねて、二人の子供をつれて故郷であるミネソタ州の炭鉱の町に戻ってきたジョージー。10代で未婚の母になり、再び戻ってきたジョージーに父親は冷たく、母親は我慢して夫とよりを戻すようにというばかり。夫の元に帰るつもりのないジョージーは、女で一つで子供を育てることを決意し、炭鉱で働き始める。しかし男社会である炭鉱の仕事に女が働くのは男達にとっては面白くなく、男達はジョジーに執拗な嫌がらせをはじめる。耐えかねたジョージーは世界で初めてのセクシャルハラスメント訴訟を起こす。 1988年に起こった実際の事例(Jenson v. Eveleth Taconite Co.)が元に映画化された。 この事例は世界初のセクシャルハラスメント訴訟となりました。 女性が主人公ながらかなりの骨太映画でした。 セクシャルハラスメントという言葉が現代では当たり前のように使われ、この法律によって女性の権利や立場が守られるようになりました。 1980年代の女性達はまるで弱者のように扱われ、職場では男による性的な嫌がらせも受けてました。 それでも生活していくためにその嫌がらせを我慢し、屈辱に耐え続けてたのが当時の女性達。 主人公のジョージーも生活のために我慢していたけど、あまりにも悪質な嫌がらせに上層部に報告するのですが、上層部の人間って問題が出てくると目立たせたくないから揉み消しますよね。 心の奥底では女が男の職を奪ったって偏見的な目で見てるから、ジョージーの訴えも彼女が悪いようにとられます。 これには同じ男として凄く恥ずかしいし腹が立ちましたよ。 上層部にチクったって事でジョージーに対する嫌がらせは輪をかけて酷くなります。 女性のために闘ってるジョージーを煙たがる他の女性作業員の態度は生活を守るためとは言え酷いものでした。 セクシャルハラスメントの法律が整備されてない当時では女性が戦っても勝ち目がないって思い、もしジョージーの味方をしていて裁判に負けた時の事を考えての行動やろうけど、同じ女性として彼女を助けてやってほしかったです。 ジョージーを支えるのはフランシス・マクドーマンドとショーン・ビーン演じるグローリーとカイルの夫婦。 全ての意味でこの夫婦の存在が大きかったです。 息子の事、そして裁判の事、2人がいてなかったら良い方向に進む事はなかったです。 しかしショーン・ビーンって本当に素晴らしい俳優さんです。 ジョージーの息子にさりげなく忠告する姿は感動しましたよ。 弁護士役のハレルソンも良かったし、今作では脇役に演技派を揃えた事によって厚みがでてますね。 父親役のリチャード・ジェンキンスのスピーチは感動しますよ。 映画を観ながら思わず拍手をしてました。 裁判シーン少し物足りないのですが、他の部分がしっかりしてるので満足しています。 ただのセクシャルハラスメントの裁判だけではなく、家族の絆や悪質な会社経営なども描き出されてました。 監督のニキ・カーロはあの感動作【クジラ島の少女】を世に送り出した人です。 全く違うジャンルながら丁重な作りは健在でした。 この裁判によってセクシャルハラスメントの法整備もされ、日本でも訴えがおこされるようになりました。 ジョージーの勇気ある行動がなければ、どうなってた事か・・・・。 評価(3.7) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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