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テーマ:DVD映画鑑賞(14216)
カテゴリ:邦画
2003年 日本 もたいまさこ 米田良 大川翔太 村松諒 宮尾真之介 ストーリーは、そこはどこにでもありそうな小さな田舎町。誰もが顔見知りで、夕方には町内放送が響きわたるのどかなところ。当然ここでも小さな共同体ならではのならわしがいくつも存在した。その一つが少年たちの髪型。彼らの髪型は町に一軒しかない床屋“バーバー吉野”のおばちゃんによって、前髪をきれいに切り揃えたヘンテコなおかっぱ頭に統一されていたのだ。それを特別疑問に感じることのなかった少年たち。ところが、東京からやって来た転校生が髪を茶色に染め、見るからにおしゃれな髪型をしていたのを見た瞬間、彼らは何かに気づいてしまうのだった…。 【かもめ食堂】の荻上直子監督作品です。 【かもめ食堂】がメチャクチャ良かったので、この監督の他の作品を観たくなって、長編デビュー作のこの映画を選びました。 山あいの小さな田舎町の男の子達の髪型が吉野刈りで揃えられてるアイディアは面白かったです。 これだけインパクトのある髪型なんですが、意外と内容が普通なのが残念でした。 伝統を守るためと言ってるけど、結局のところ変化を嫌う田舎町の大人達の身勝手さって感じがしました。 都会からの転校生がオシャレな髪型をしてると、異端児を観るような目で彼をみるけど、それって一種のイジメですよね。 吉野刈りが普通と思ってた男の子達は、この時やっと吉野刈りがカッコ悪いって思い出すんです。 それからの少年達の葛藤を描いてるけど、もう一つぐらい盛り上がりがあっても良かったです。 なんか最後は無難に終わらせようとしたのか、あまりにも普通すぎてガッカリでした。 色々書いたけど悪い映画ではないんですよ。 デビュー作でこれだけの映画を撮れるのは凄いし、ハサミを持って追いかけてくる、もたいまさこもホラー映画のようで面白かったです。 町内放送で「早めに摘もう、非行の芽」って言うシーンは最高です。 このシーンって【亀は意外と速く泳ぐ】の「南国ムードで疲れたあなたをお出迎え。グランドキャバレーファイヤーダンスは冬でも熱気ムンムン。明日午後9時からはサービスタイムでハッスルタイム」と同じぐらいインパクトがあって頭から離れませんでした。 【バーバー吉野】って床屋は、あつぼう達が小さい時に散髪をしてた床屋の雰囲気に似てました。 昔はこういう庶民的な床屋もあったけど、最近では美容院がいっぱい出来て少なくなりましたよね。 値段も安かったし、お菓子もくれたし今思うと床屋って良かったなぁ~。 映画の中で秘密基地が出てくるのですが、子供の頃って自分達だけの基地を作って遊んだものです。 色々なものを持ち込んで自分達だけのスペースを持ってるのが嬉しかった。 色々と懐かしい事を思い出させてくれる映画でした。 でも吉野刈りだけは絶対にしたくないです。 評価(2.9) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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