|
テーマ:DVD映画鑑賞(14215)
カテゴリ:ドイツ映画
2006年 ドイツ/フランス/スペイン ベン・ウィショー レイチェル・ハード=ウッド アラン・リックマン ダスティン・ホフマン ストーリーは、18世紀のパリ。悪臭立ちこめる魚市場で一人の赤ん坊が産み落とされる。危うく捨てられかけた赤ん坊は、間一髪で拾われ、グルヌイユと名付けられて育児所に引き取られる。グルヌイユは友だちもいない孤独な子どもだったが、何キロも先の匂いを嗅ぎ分ける超人的な嗅覚の持ち主だった。やがて青年となったグルヌイユは、ある時運命の香りと出会った。それは赤毛の少女の体から匂い立っていた。しかし彼は、怯えて悲鳴を上げようとした少女の口をふさぎ、誤って殺してしまう。以来、彼は少女の香りを再現することに執着し、香水調合師バルディーニに弟子入りするのだが…。 この映画は、ベティさんやハッシーさんの評価が高かったので優先順位をあげて観ました。 もう最初から最後まで圧倒させられた映画でした。 悪臭立ち込めるパリの市場での出産シーンからして監督の仕掛けた地雷を踏んでしまってような衝撃でした。 あんな魚だらけで悪臭のする市場でゴミ同然に産み落とされたグルヌイユ。 産まれてすぐに開花した彼の匂いに対する才能のおかげで命は救われるのですが、待っていたのは奴隷のような生活。 こんな中では善悪の区別もつくわけもないです。 たぶん世界で一番素晴らしい嗅覚を持ってるグルヌイユ。 この映画で描かれてた嗅覚なら犬よりも上ですね。 香水の原料などを言い当てる便利な鼻でもあるのですが、どんなものでも匂いでしか判断出来ないようになってしまいます。 何かに執着し追い続ける事は、周りが見えなくなる可能性があるんですよね。 グルヌイユが究極の香水を作るためにおこなった行為は、グルヌイユ本人は何も悪い事をしたって思ってないでしょう。 「彼女が必要だった」って言葉が全てでしたね。 ここからはネタバレ全開です。 まだ観てない人は飛ばしてくださいね。 完成した香水の匂いで死刑を免れるけど、いったいどんな匂いかにおってみたいものですね。 それにしても、死刑を観に来てた人達が裸になって抱き合うシーンは圧巻でしたね。 750人ぐらいの人がこのシーンで裸になったって書いてました。 いきなり大乱交が始まったかと思ったら次のシーンではゾンビですからね。 確かにパリの市場の人たちってゾンビのような風貌やったけど、まさかほんまにゾンビになるとは思わなかったです。 このシーンてグルヌイユが生まれ落とされた地に戻るっ事なんですか? 最後の最後に少しでも人間らしい感情が生まれたって事かな? ちょっと意味が分からんところもあるけど、ほんと圧巻でした。 匂いって映像では伝わってこないけど、この映画は匂いが見えるような気がしました。 実際に匂ってくるわけはないんですが、監督の手腕なのか匂いを想像してしまうんですよ。 これって映画館で観てる時に、映画と同じように匂いがするような仕掛けがあればいいのにって思った。 でもあの市場の匂いの再現だけは勘弁してほしいけどね。 ベン・ウィショーって初めて観たけど強烈なインパクトを残しますね。 人を殺す時って機械のような表情で淡々と行動するのが恐いですよ。 あまりにも強烈なキャラやから嫌いな人もいてるやろうけど、また違った映画でも観てみたいって思いました。 ダスティン・ホフマンやアラン・リックマンなど名優が脇を固めるキャストは素晴らしかったです。 みんながこの映画を観終わった後にどういう感想になるのか楽しみです。 評価(3.8) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[ドイツ映画] カテゴリの最新記事
|
|