映画と小説の保管庫

２００６年　　日本　　
西田敏行　　伊東美咲　　成宮寛貴　　和久井映見　　市毛良枝　　桂小金治　　須賀健太　　志田未来　　余貴美子　　

ストーリーは、脳溢血のため突然死した椿山課長。やり残した仕事や愛する家族のことなど、あまりにも未練が強すぎて、このままでは死にきれない。そして、天国と地獄の中間地点にある“中陰役所”で、３日間だけ現世に戻ることを許されたのだった。ただし、正体がバレないようにと、前世とは似ても似つかない絶世の美女・和山椿となって。椿山と同じように、殺されたヤクザの親分・武田、生みの親に一目会いたいと願う小学生・雄一もそれぞれイケメンの美容師・竹内、可憐な美少女・蓮子へと姿を変えられ、現世によみがえるのだったが…。　　

突然死で自分がこの世を去ったら、やり残した事がいっぱいありますよね。
自分が死んだ事でどれだけ周りの人間に影響があったのか知ってみたい気持ちって理解出来ます。
特に椿山課長のように愛する家族があればなおさら、やり残した事が多いはずです。
姿形は違えど、もう一度家族に会えるなら会いたいでしょうね。
でも中陰役所でマヤという女性から言われた「知らない方が良かったって思う衝撃的な事実もあるんですよ」って意味深な言葉をいわれます。
「それでも蘇りますか？」って聞かれたら余計に知りたくなるってのが人間ですよね。
まぁ～この衝撃的な事実ってほんとに衝撃的やったけど･･･。

生みの親に一目会いたいと願う雄一の話は終わり方も良く好きなエピソードです。
蓮子って女の子になって生まれ変わるのですが、蓮子を演じた志田未来が巧すぎますよ。
不覚にも一緒になって泣いてしまったではないですか！
ヤクザの話はちょっと面白おかしく描かれてるけど、最後にはヤクザらしい展開が･･･。
家族愛・親子愛・師弟愛の３つのエピソードって微妙にシンクロしてるのが良かったですよ。

伊東美咲の心の声が西田敏行ってのも笑えましたよ。
このギャップも面白いですよね。
全く違う人間になって生まれ変わるんやからこれぐらいのギャップは欲しいもんです。
男が女に生まれ変わるんやから、服の下が気になるところやけど「ちゃんと見てますよ」ってマヤさんに注意されるシーンも面白かったです。
西田敏行さんって猪八戒の時から好きやけど、ほんと温かみのある俳優さんですよね。
今では関西では深夜やのに凄い視聴率を記録する探偵ナイトスクープの局長までされてますけどね。

エンディングで流れるコブクロの【あなたへと続く道】はいいですね。
なんかこの映画にピッタリです。

評価（3.6）