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カテゴリ:海外文庫
文庫 528ページ 出版社 講談社 発売日 1999年03月 プロのボディーガードであるアティカス・コディアックは、妊娠中絶反対派のデモが集まる病院へ恋人に付き添う。 病院前では“堕胎は殺人だ”というプラカードが林立している。 「あなたを雇いたい。私と娘を保護してもらいたい」妊娠中絶反対派の度重なる嫌がらせに、強靱な女性医師ロメロのストレスも頂点に達していた。 プロ魂に燃えるボディガードと脅迫者の必死の攻防が続く。 アンドリュー・ヴァックス絶賛のアクション巨編! わずか26歳の若さでこの作品を書き上げたグレッグ・ルッカ。 この作品の内容が内容だけに、よくこれだけ若い人が中絶というテーマを踏まえたボディガード作品を書き上げたなって正直感心しました。 この若さやからこそ、今までにないような展開を生み出せたと思うし、荒削りなところもあるけどそれも新鮮な魅力の一つです。 ボディガードといえばケビン・コスナーの映画を思い出すけど、あんな大雑把な展開ではなくて、この作品は凄く繊細で緊張感が漲ってました。 主人公のコディアックが今までのヒーロー像にも当てはまらないのがいいですよ。 脇を固める登場人物の描写も素晴らしいし、深く切り込んで書いてるので背景もよく分かります。 個人的には私立探偵のブリジットが凄く気に入りました。 彼女とコディアックの会話ってお互いの距離を楽しんでるかのようでした。 アメリカという国は中絶に関しては凄く敏感な国なんですね。 反対派がクリニックを爆破したり医師を殺害したりする事件が実際に起こってるんですよ。 胎児を殺すのに反対してるのに医師を殺してしまうって矛盾してますよね。 アメリカが抱える中絶問題も描かれてる一冊でした。 続編が何冊が発売されてるので、続けて読んでいきたいです。 評価(4.0) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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