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テーマ:DVD映画鑑賞(14213)
カテゴリ:邦画
2006年 日本 上野樹里 本上まなみ 沢田研二 中村静香 笠原秀幸 ストーリーは、家計を度外視してまで“お客様第一”と言い続ける電器屋の父に反発して田舎の実家を離れ、東京のデザイン会社でイラストレーターとして働く21歳の怜。まだ新人にもかかわらず自己主張は一人前で、ある時、ついに上司と衝突、その勢いで会社を辞めてしまう。そんな怜のもとに、妹の香から長女の瞳が倒れて入院したとの手紙が届く。あわてて実家へと帰省した怜だったが、実のところ、入院したのは瞳ではなく骨折した父の誠一郎だった。ソリの合わない父が骨折したぐらいでは帰ってこないだろうと考えた香が嘘の手紙を書いたのだった。まんまと家業の電器店を手伝わされるハメになり、ますますふてくされる怜だったが…。 和歌山が舞台って事でセリフがバリバリの関西弁やったので凄く心地良かったです。 最近では人と人との繋がりがなくなってきたけど、この映画に登場するようなお店がなくなっていって大型量販店が増えてしまったのも原因の一つかな。 あつぼうが小さい頃は、近所のお菓子屋や電気屋などもみんな友達感覚やったけど、そういうお店も量販店の出現によって潰れてしまいました。 最近ではますます便利になってきたから、その反面人との繋がりが薄っぺらくなってるような気がします。 父親に反発し続ける怜が地元に帰ってきた事を嬉しいのに素直に喜べない父親の姿って分かるなぁ。 この素直ではない性格を娘の怜も引き継いでるからお互い正直になれないんでしょうね。 父親の経営方針に反発してた怜やけど、そのイナデンを手伝う事になって父親が何を伝えたかったのか考える時間が出来ます。 父親と亡き母が一緒に作り上げたお客様台帳のエピソードは好きです。 普通引っ越したお客や亡くなったお客は台帳からはずしてしまうけど、2人は大切に台帳の後に残してます。 自分達の歴史がこの台帳には詰まってるって事でしょうね。 とにかく人との繋がりを強調してる映画でした。 近所の人たちもリモコンでの予約が出来ないって事でイナデンに電話をしてきたり、テレビを動かしてほしい、電球をかえてほしいと家電の事なら何でもイナデンに電話してきます。 このアフターサービスを全て無料でする事に疑問を抱く怜やけど、修理が終わった時のお客の顔や畑でとれた野菜をくれたりする優しさに触れる事で怜の気持ちにも変化が・・・。 今の世の中、何を修理するのにもお金ってかかるけど、自分達が売った物は最後まで面倒をみるイナデンの姿勢を量販店には見習ってほしいです。 ムチャクチャ感動するって映画でもないけど、心にジワーっと感動が広がる映画でした。 上野樹里が怜を演じてるのですが、もう前半はメチャクチャ嫌な女です。 いつも機嫌が悪くて怒ってるような表情が印象的なんですが、後半は何か吹っ切れて穏やかな顔になっていくのが上野樹里の演技力でしょうね。 父親役のジュリーも最高でした。 セリフで「ドアホ」ってよく言ってたけど、これって関西のお父さんなら口癖のように言ってる言葉ですよ。 あつぼうも父親に何度言われた事か。 怜のお姉ちゃんの本上まなみと妹の中村静香の2人もいい味出してました。 素晴らしいキャスティングやと思います。 関西出身の人を集めただけあって普通に関西弁が聞けたのもよかったですよ。 評価(3.6) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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