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カテゴリ:海外文庫
文庫 550ページ 出版社 MIRA文庫 発売日 2004年09月 ストーリーは、カルト教団の信者である若者達が、湖畔のキャビンに立てこもり、交渉役の捜査官を銃殺し集団自殺した。FBI捜査官のマギーは局長から連絡を受け、彼らの検屍に立ち会うことになった。どんな死体をみても動揺しないマギーだったが、頭を打ちぬかれた友人の姿を眼にした時、亡くなった父親の姿が蘇り彼女を苛み始める。そんな時、ポーズをとらせた少女の死体が発見される。発見された場所は、そのカルト教団が前日に布教活動をした公園だった。マギーたちはその教団を調べるうちに、マギーの母親がその教団にかかわっていることが明らかになってくるのだった。 FBI特別捜査官マギー・オデール待望の第3弾です。 あつぼうが大好きなシリーズで3作目ともなると脇役も凄くいい味を出しはじめて時間を忘れて読んでしまいました。 宿敵スタッキーとの対決の色が強かった前2作よりも、もっとマギーの内面に切り込んだ作品になってました。 アレックス・カーヴァの凄いところは、精神解放教団のエヴィリット師とマギーの母親との関係が【刹那の囁き】の時に今回の事件への布石として書かれてるところです。 あの布石があるからこそ読み手もどんどんとこのシリーズに惹き込まれていくと思います。 カルト集団の間違った思想というのは本当に怖いもので、一番上に君臨する人間のサジ加減一つでどうにもなるんですよ。 読んでいてオウムの麻原を思い出してしまいました。 相変わらずマギー・オデールを取り巻く人間関係は複雑で一筋縄ではいきません。 今回もマギーと母親の関係や相棒タリーと娘の関係など見所はたくさんです。 こういう人間関係も簡単に修復してしまわないところが現実味があっていいです。 少し残酷な描写もあるけどリアルさを追求するには避けては通れない道ですよね。 全米でベストセラーになった第4弾【揺らめく羨望】と第5弾【汚れた指】を読むのが凄く楽しみです。 ミステリーを楽しみたいと思ってる人には前2作もオススメですよ。 評価(4.3) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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