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テーマ:DVD映画鑑賞(14216)
カテゴリ:イスラエル映画
2007年 イスラエル/フランス サッソン・ガーベイ ロニ・エルカベッツ サーレフ・バクリ ストーリーは、ちょっと昔の話。イスラエルに新しくできたアラブ文化センターでの演奏を依頼されたエジプトの警察音楽隊。さっそく揃いのスーツに身を包み、イスラエルの空港に降り立つ一行。しかし何かの手違いか、空港に出迎えの姿はなく、誇り高き団長トゥフィークは自力で目的地を目指すことに。ところがたどり着いた先は、目的地と似た名前の全く別の場所。そこは、ホテルなんて一軒もない辺境の町。途方に暮れた一行は、食堂の美しい女主人ディナの計らいで、3組に分かれ、食堂、ディナの家、そして常連客イツィクの家に分宿して一夜を過ごすことになるのだったが…。 エジプトとイスラエルはかつて対立の真っ只中にあったのですが、その2ヶ国の人たちの心温まる物語です。 イスラエルは、アラブ周辺諸国と4回にも亘る中東戦争を繰り広げてきたことが背景にあるので、それを知ってるとさらにこの映画の素晴らしさが分かるかも。 イスラエルってアラブ諸国と断絶してるってイメージがあるのですが、それは政治的なものであって人々の繋がりは途絶えてないんですよね。 全く知らない地に演奏をするために来た警察音楽隊。でも難しい地名を間違えたために全く違う場所に到着してしまいます。 バスも明日にならないと来ないような場所で彼らを優しく出迎えてくれた女性ディナ。 そして彼女の店の常連でもあるイツィク。 警察音楽隊も3組に分かれて彼らの家に泊まる事になる1日を描いた映画になってるのですが、それぞれに色々な思いがあり全く違う文化の人たちが触れ合う事で素晴らしい化学反応を起こしたみたいに思いました。 特に派手さのない映画なんですが、心に残る映画です。 堅物団長と女主人ディナの微妙な関係や団長の悲しい過去など見所はたくさんです。 アラブの音楽ってどこか哀愁が漂っていて聴き入ってしまいました。 歌詞の内容は詳しく分からないのですが、団長の歌声が素晴らしくて泣けてきました。 初めてイスラエル映画を観たけど、国境や宗教で隔てられた壁は政治的なもので人間の心の交流は途絶えてないってメッセージがあるような気がしました。 監督もこの戦争を体験したからこそ作れた映画でしょうね。 評価(3.5) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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