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カテゴリ:海外文庫
骨の折れる音に耳を澄ますボーン・コレクター。すぐには殺さない。受けてたつは元刑事ライム、四肢麻痺―首から下は左手の薬指一本しかうごかない。だが、彼の研ぎ澄まされた洞察力がハヤブサのごとく、ニューヨークの街へはばたき、ボーン・コレクターを追いつめる。今世紀最高の“鳥肌本”ついに登場!ユニヴァーサル映画化!「リンカーン・ライム」シリーズ第一弾。 その日から広報課に異動、巡査をやめる予定であったアメリア・サックスは、 地面から突き出た腕を発見してしまう。その薬指はそがれ、 血だらけの骨に指輪が光っていた・・・被害者は男、そして連れの女が行方不明。 新たな被害者を防ぐため、警察は四肢麻痺の犯罪学者リンカーンライムに 捜査を依頼する。動けない彼はサックス巡査を手足として指名する。 彼女は彼に激しく反発するのだが・・・ なんで今までこの本を手に取らなかったのか今更ながらに悔やまれます。 先に映画を観てしまってたのも、なかなか読み始めれなかった原因の一つでもあるのですが、あの映画で全てが語られてるって自分の中で勝手に決めつけてる部分がありました。 映画ではリンカーンとサックスの2人の心情を深く掘り下げて描けてなかったって気がしました。 正直映画よりも小説の方が何倍も面白いですよ。 傑作という言葉がピッタリの小説です。 ドラマなどで科学捜査を見て知ってたけど、この小説で描かれてる科学捜査は本格的で最先端の装置とライムの奥深い知識が重なって犯罪者を追い込んでいきます。 専門用語も次から次へと登場するけど、その度に詳しい説明もあり初心者でもすぐにこの世界に浸る事が出来ます。 四肢麻痺のライムの手足となって現場で証拠を収集したり、犯人が残した痕跡を探し出すアメリアとのコンビが素晴らしいです。 自分が動けないのでアメリアに求めるハードルが高いのですが、それを次々とクリアして成長していくアメリアの姿にも注目です。 このライムとアメリアのコンビにかかったら完全犯罪などなくなってしまうのかなって思えるぐらい豊富な知識と行動力をもってます。 傷を持ち合う2人の距離も今後見守っていきたいです。 最初から最後まで緻密に練られた伏線が見事で犯人の招待を知った時には愕然となります。 これだけ分厚い本やのに、全然退屈する事もなく早く次のページを読みたいって気持ちになります。 それだけ中盤の描き方も見事で読者を惹きつけるんでしょうね。 脇役もみんないい味を出してるので、これからこのシリーズを読んでいくのが凄く楽しみです。 評価(満点) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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