１９歳の時に私は絶望していました、小学６年の時の１回の過ちの後悔で
ずっとウツ状態で、高校時代村田の笑顔を見たことがないと言われてました。
そんな時に元家庭教師を頼りプロテスタントの教会に行き、入信したのです。

ここで牧師のすすめで過去の悪行について全部謝ってまわることを
実行したのです。これがちゃんとやれたことですっかり気が晴れて
ウツ状態は改善し明るい性格を取り戻したのです。

そして教会図書を全冊読破したり、キリスト教書籍専門書店に通い詰め
勉強しました。そしてその書店の店長や店員とすっかり親しくなり
棚卸しのバイトを頼まれたり、店長さんの通う教会のイベントに
誘われたりしました。そして私のメイン教会の悪評を聞いたのです。

それは牧師さんが普通の教会とは違う個性的なやり方をするため
キリスト教ではないと言う人もいて過去に大きなトラブルがあって
大分裂をしているというもの。

私が色々な人の話を聞いた方がいいと思ったら店長さんも賛成
されました。そしてメイン教会で悪く言われている教派の教会に
通う人が劇団の知り合いなので話を聞くとまた色々と批判を
聞きました。後に１度だけその教会にも行きましたが、なんと
メイン教会の名前変更で教会名を横取りされていて激怒していました。

またメイン教会は大きいところで悩みの相談やわからないことにも
答えてくれず、普通は面倒を見るための副牧師がいるのですが
当時いなかったため、近所の小さな教会にも行き色々と相談したり
教えてもらったりしました。

そうした時に繁華街で「映画研究会に入りませんか？無料で見れます」
と声をかけられ、映画は大好きなのでついていくと「十戒」とか
「オー・ゴッド」とか見せられ「実は聖書研究会です」といわれ
信じて映画を見た後にキリスト教に関する一般論みたいなことがあり
２ヶ月くらい通いました。

そのことを近所の教会で話すと「それは韓国系の異端宗教だから
行かない方がいい」と言われて行くのをやめ、メイン教会で
そのことを報告しました。

この時点でもう色々な他の教会の人から話を聞きかなりメイン教会に
疑問をもつようになりました。

そして東京の大学に行くことになり、メイン教会の牧師さんに言うと
「色んな教会にいってみるといいだよ」と言われ関連教会を紹介は
してもらえませんでした。それは私が病気がちで遅刻が多いため
その関連教会はかなり厳格な規則があり遅刻すると除名という
決まりがあったからです。

でもキリスト教書店で東京の本店の書店を紹介してもらいました。
そして東京の書店でその書店の関係者が通う教会を紹介してもらい
私は体調が最初はすこぶる良くて２ヶ月東京にいたのですが
その教会の礼拝には１回も遅刻も欠席もしませんでした。
とても正統派なんだと思います。そこに通ううちにメイン教会の
間違いに色々と気づいたのです。特に副牧師さんにとてもよくして
頂き今でも尊敬する人です。

そしてとても親密な女の子が現れたのです。東海地方の大学から
１ヶ月だけ聴講生かなにかとして東京に来ていた人で彼女では
なかったのですが、友達としてよくデートをしていました。
キリスト教の話を熱心に聞いてくれたのです。

そしてその子の宿舎に「二人だけで話したい」と言われ遊び行って
事件になりました。強引に迫られて、私は頭の中で「だめだ」と
いう声がしていたものの、同時に「嬉しい」と言う別の声もして
無抵抗でなすがままに初体験してしまいました。

私はその瞬間に「神様に見捨てられた」と感じました。そして
キリストが神様だという気持ちが全身からすーっと抜けたのです。

それがショックで寝込んでしまい、体調不良になって再発までは
行かなかったのですが、挫折感を抱えて福岡に帰ってきたのです。

メイン教会への不信感と信仰心を失った私はそれでも一ヶ月くらいは
メイン教会に通い礼拝に出たり、掃除をしにいったりしていました。

牧師は私の変化に気づいて誤解して、私が近所の小さい教会にも
行っていることに触れて「どちらか一つにしなさい」と言いました。

そして私は他の人からとんでもないことを聞いたのです。
牧師は私のいない祈りの会で「村田君はずっと韓国系の新興宗教の
手先だったんだ」と言っていたと。

私はメイン教会を近所の教会に移転することにしましたが
礼拝に通った実績が全然足りないからまだ当分だめだと断られました。
そしてメイン教会の牧師がその私の近所の教会が実は韓国系の
隠れみのなんだと誤解して話していることも聞いてもうメイン教会に
行くのはやめました。

そんな時に書店で新しく神学校を卒業して伝道所を初めたという
謙虚なお爺さんに誘われてその集会に行ったら誰もいなくて
話も全然なにもキリスト教について理解していないことに気づき
しかも見栄を張って色々とすぐわかるような嘘をついたりするし
神学校ではみんなから手取り足取りしてもらって卒業したときき
牧師とはそんなにすごいものではないんだとキリスト教への
絶望を感じたのです。

そして書店で勧められて読んだ「キリスト教会２０００年史」が
最後の決定打になりました。あまりに仲間同士での争い、分裂が
多くて、聖書の最後の章「黙示録」にも書いてあるように
初期からかなり乱れたいたことを知り、信じていたトルストイの
描く「初代教会の理想社会」は文学的なものだと思ったのです。

こうして私はキリスト教と完全に縁を切りました。ただ今でも
思うのはもしも私のメイン教会が東京で２ヶ月通った教会で
あったなら今でもクリスチャンを続けているだろうということです。

そんなこんなでブラブラしている時に大事件が勃発します。

昭和天皇の崩御です。

その特番を何日もずっと見ているうちに私は日本と神道のすばらしさを
再認識させられて、まさに私にとってのベストタイミングだったのでしょう
神道右翼へと考えをすっかり改めたのです。

そして神道や天皇家やニーチェなどの反キリスト教書物を読みあさり
新しい自我形成をしていったのです。

お陰でずっと理解し合ったことのなかった父親と和解することが
できて、それ以来家庭でそれぞれ孤立していた私と父は色々話す
ようになり、専門的な詳しい話も色々と聞くようになりました。

仕事も建設会社を経営する父の補助をするようになり、東京で
覚えた当時まだ出たばかりのワープロを会社に導入してお客さんに
大変好評でその後５年間見積書を出しさえ出来れば断られない
という父の言う「ワープロの神通力」状態になり、父から感謝
されました。

その後父の他界により財産を整理、今に至ります。

そして驚いた事実を知ります。私が去った後で、近所の小さな教会は
移転して名前を変えます。日本語の名前です。その英語版の名前の
教会もあり、それがさっき１度だけ行ったと書いた劇団仲間の
教会です。

その両方の名前を元のメイン教会が改名に当たり勝手に奪い取って
メイン教会の信者にも不評で多くの人が別の教会に行ったというのです。
この３つの教会全部行ったことがあるためかなり驚きました。
やはりあのメイン教会を離れて正解だったと思いました。

現在の私は国粋主義者です。でも過去に左翼思想だったからそちらの
気持ちもわかるため、かなり右の敵対勢力への理解はある方でしょう。

キリスト教だったことは私にとっては必ず通らなければならない
道だったと思っています。そこで得た物はとても大きかったです。
無学な私の教養の基礎となったのはキリスト教での独学です。

そこから色々なことをキリスト教を基本に結びつけて学ぶことで
自分の基礎を作ったのです。大学での勉強やその後の独学は
みんなその延長線上にあります。

今は神道仏教を奉じて宗教団体には所属しない方針で自分の信仰心の
形として医療団体へ定額寄付をしています。

障害者で心が荒れきっていた私には聖書の教えも反キリストの
哲学も日本学もどれだけ薬になったかわかりません。今の私が
こういう性格と思想でいられるのはその影響がとても大きいと
思っています。

どれだけの人がこの自己満足の自分史をお読みになるのかわかりません
誰も読む人はいないかもしれないですね。でも５０歳の記念として
書き残しておきたかったのです。