083535 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

 MURDEROUS PLOT

MURDEROUS PLOT

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

吾妻シロ

吾妻シロ

Recent Posts

Freepage List

TEXT


エグザム【スマイル&ペコ】


HOTTER【芭夢】


ヒ→ロ←見参 【スマイル視点】


「不良?」【芭夢】


書きかけの地球滅亡への鎮魂歌【オリヂ】


TRICK【上田&奈緒子】


Roentgen Boy【忍&店長】


ほの暗い空に架かる虹。【芭夢】


傘【司馬夢】


心地よい空間【比乃夢】


物ではなくて。【蛇神&牛尾夢】


捕まえられるものならば。【子津夢】


あなただけが。【猿野夢】


TRICK【上田&奈緒子】


蝉の声 泡沫の夢 聴こえけり【オリヂ】


私から貴方への戯言【オリヂ】


桜 (屑桐夢)


ラブ★コン【小堀夢】


ラブ★コン2【小堀夢】――休題――


ラブ★コン3【小堀夢】


【鏡のお城のミミ】を書くにあたり


キャラ紹介【鏡のお城のミミ】


ピアノ弾きと宮廷医【バティスト夢】


ホスト部夢小説のキャラ設定


ホスト部夢小説⇒1st Lesson


ホスト部夢小説⇒2nd Lesson


ホスト部夢小説⇒3rd Lesson


ホスト部夢小説⇒4th Lesson


IMPERFECT DEATH


蟲と眼球とテディベア…ある意味ドリーム


POEM


独裁者


私的幸福論


温もりという名の愛情を。


孤独とは。


例えば。


此の世はプラスマイナスゼロだなんて


セピア色の記憶


Shapes Of Love


質問


桜蘭ホスト部 双子好きさんに50の質問


桜蘭ホスト部 環好きさんに50の質問


つぶやき


ドリーム小説を知らない方へ。


「ほたるの星」を読んで


Hungry Spider


人の死を扱う小説について。


恋愛について。


BOOK


金平糖【不二夢】


ケ・セラ・セラ【続・不二夢】


jealousy【続続不二夢】※R17


邪~YOKOSIMA~


誘蛾灯【芭×無】


―if―仮定形野朗についての見解と認識。


純粋な純愛に身を寄せて【芭×無】


とにかく全てのアーティストに15のお題


1☆ はじまり


2☆ りんご


3☆ ゴメンネ


4☆ 猫


5☆ 声


6☆ 映画


7☆ 頑張れ


8☆ 恋愛


9☆ いつまでも


10☆ もう少し


11☆ 幸せ


12☆ セーラー服


13☆ クリスマス


14☆ 素直


15☆ お仕舞い


10のお題→【青空遊歩】


01.雨上がり


■じれったい二人に15題


01.言えない気持ち


02.触れた指先


頂きモノ


Favorite Blog

さかさまの缶詰 波搖さん
京の夢 大阪の夢 上谷セイさん
ブログバトン収集所 xixsさん
烏飛兎走 フューレさん
2007.06.20
XML
カテゴリ:PRIVATE
   母のくびに見えるもの
            

母が仕事をクビになってから、もうすぐ三年半が経とうとしている。―・・・・・・いや、この言い方は不適当だ。正確には「仕事を辞めてから」と表現した方が良い。
 当時の母は四十六歳で、まだまだ働き盛りのパートだった。事ある毎に何らかの賞を貰って帰宅する、正職員と肩を並べて遜色のない程の優秀な働き者だった。仕事での自慢話をさせると口が止めどなく動く人だった。きっとあんなことさえ無ければ、今もバリバリ仕事をこなして沢山の賞に輝いたに違いない。
 母が仕事を辞める原因になった「あんなこと」というのは話すと長くなる。
私の兄がグアムでのモトクロスのレース中に大腿骨を骨折したことが全ての始まりでもあり、終わりでもあった。
 モトクロスとは、荒れ地や舗装されていない道を走ってタイムを競うオートバイレースのことだ。
 その世界でプロとして戦い始めた矢先に兄は骨折し、何かしらの手違いがあって彼は障害者になった。だから母は仕事を辞めざるを得なかったのだ。兄の介護のために。
 母の生き甲斐は、仕事と兄のレースの観戦だった。全てを奪われた母は老いた。
兄が障害者になったのを皮切りに、次第に家が腐っていくのが見て取れた。終わりのない介護に追われる両親の姿。最早人間らしさの殆ど抜けた兄。碌な会話も希望もない冷めた家。この中に居ると時折、どうしようもなく絶望的な思いに捕らわれる。永遠に続く不幸をこの手で断ち切ろうと、何度家族に手を掛けようと考えたか知れない。しかしその度に理性でそれを止めてきた。何故なら、全てを終わらせたいのは私のエゴだから。兄も母も父も、永遠に続く不幸を止めようとしないから。だから私には、家族に勝手に引導を渡す権利なんてないのだ。そしてまた、と繰り返し繰り返し、地獄の責め苦のような日々を続けていく。今日も、明日も、明後日も。
 兄の介護で疲労困憊した母が遣り場のない怒りを私にぶつける時、いつも見えるのだ。母の薄白くて細い首筋に、死に神の鎌が添えてあるのが。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.06.20 18:36:31
[PRIVATE] カテゴリの最新記事


Comments

もっそもりやま@ (  ̄ω ̄)ゞ<ももっ おじゃましまーす。 おもしろくて初めか…
吾妻シロ@ 最後です。 毎日母が祖母の悪口を言いますし、祖母に…
吾妻シロ@ 続きです。 色んなことがここ数年で一気に起こって、…
吾妻シロ@ お返事大変遅れました>< 波搖さん、お久しぶりです。 昨年末、メ…

Headline News


© Rakuten Group, Inc.
X