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2010.12.13
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今年の5月、日本ファシリテーション協会(略称 FAJ)のフォーラムが
名古屋で開催された。

そのFAJ の設立時に力を尽くされた一人に
池田隆年さんがいる。
社団法人「日本経営協会」で理事をされている方だが
名古屋で久しぶりにお会いして、お話をする機会があった。
池田さんは、FAJのHPに
ソーシャルキャピタルという概念について
24回にわたって、コラムを書かれている。

この内容は、ファシリテーションが
社会的関係の発展に役立ち、その結果
「良い関係」は増幅され、
スパイラルになるという内容。
説得力に富む立派なレポートで、読みやすく
素晴らしいと私は思った。


当日、FAJのレポート、素敵だとお話したことから、
その後池田さんから、
後述の2冊の著書をお送りいただいた。

しばらく読み終えるまで時間がかかったのだが
「社会関係資本とファシリテーション」
「地域経営の創造性に向けて」
の2冊。
それぞれ、1ページに約1500文字で、80ページ、
もう一冊は、122ページの冊子と呼ぶには
もったいない、大著だ。

今日は、「地域経営の創造に向けて」を紹介したい。
サブタイトルは、~コトづくりとソーシャルインノベーション~
新しい仕掛けを創る地方自治体職員
という長いタイトルである。

冒頭に、
地方自治体とその職員たちの地域創造への継続的な事業手法について
と述べておられる。

私自身は、行政には属さないが
仕事で、多くの公務員の方との接触がある。

今の自分のコミュニケーションの仕事への関心を
よりいっそう励ましてくれる
大変示唆に富む、そして、ワクワクする感じで
読み進んだ。

どのページにも
印象に残るフレーズが一杯、少し紹介。

「良いニュースは自ら作る」

「メディアになる」

「モノとモノづくり」から「コトとコトづくり」へ

「公共性の捉えなおし」

「我々は何のために存在するのか」

「暗黙智の共有化」

「ブランドは、消費者の心の中に何らかの価値を植え付け、育てる力を持つ」

「参加・経験・驚き」という仕掛けがエンターテイメント

「アト始末でなくサキ始末」

「フィードフォワード」(フィードバックではなく!)

「内部顧客という考え方」

「P71のコミュニケーションの役割機能の図」

「可能性のいちば(市場)」

「感情を言葉にし、比喩にし、物語にする」

「ダライラマのことば:肯定的な感情は熟慮の末に起こりやすい、
否定的な感情は無意識のうちに生じる」

「合意形成とは、お互いの価値の届けあい」

「P83は、示唆に富みすぎのページだ」

「小さな差異を大切にする」

「あそこには何かあるという期待感」

etc‥

ちょっとメモから抜粋してみても、
改めて刺激的なキーワードばかりの本だと感嘆する。

私はアナウンサーの経験から「日本語や思いを言葉へしていく」
そして、広告マンの経験から「戦略的思考」
定年してコーチングを学び「行動への道筋」
この3つをバックグラウンドにして
今の残りの人生の仕事を
コーチングやファシリテーションの普及に力を尽くしたいと思っている。

コミュニケーションの手法を
自分の内部に向けえられる自己発見が
外の方向へ向かって、他者発見に展開し
それが複数の人々との関係になると、
仲間、組織(企業)、地域発見、社会、世界へとなっていく。

そういうネットワークの道筋の成果が
人々のコミュニケーション力の価値、意味ではと思う。

”共有ビジョン”とは結局結果は「文化」のことなのだと
最近ピーターセンギの「学習する組織」の学びの中からも
感じ、関連で広がっていくことがますます楽しいのだ。

ぜひ、ハードカバーの本として出版の実現の時こそ
私自身は、まさに「可能性のいちば」ではと期待する著作だ。





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最終更新日  2010.12.23 11:50:03
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