カテゴリ:仕事
いや、記入を休んだから別に誰に謝る必要があるかと言われるとない気がするが、いつもわざわざ時間を遣って立ち寄って下さる方々がいて下さるのは確かなので、突然の中断、ゴメンナサイ。
いえいえ、まだロンドンにおりますよ、はい。 要はなかなかこういうことをしている時間がさすがになくなってきている、ということだけであって、具体的にまだ日本に着地してはおりません。 週末になるとあれこれ捨てたり片付けたりが続き、もはや秒読み段階になってきているので精神的プレッシャーが大きい。 しかし本当は週末は休みたい。 大きな声で言うが 本当に休みたい。 この間から、新人のまさこちゃんがはいってくれて、当初の目論見通りに大正解で好スタートを切ってくれていることは少し書いた。 とてもまだまだ独り立ちできるレベルとは言い切れないが、なんとか私も最低限の研修を終えることができた直後に今度は私の後任のひとみさんが入社してきて、今度はひとみさんの研修にはいっている毎日なのだ。 はっきり言って研修はしんどい。 受けている側の人間にとって、なんのことやらさっぱり・・・みたいな内容が毎日こちらのペースで進むだろうから、それはそれでしんどいだろうが、それを進めなければいけないこちらもしんどいのだ。 電話の向こうのお客さんだとかクライアントだとか、社内の横の連携の中でやり取りを進めることの中には、ものすごく頭をひねって考えたり、めちゃくちゃな量のリサーチをしてから答を出したりすることも多いし、仕事の内容としてはそういうもののほうが頭を抱えることにはなる。 しかし、人の教育というのは本当に難しい。 同業他社の経験がない候補者しか来なかった今回の採用の結果、端的に言えばズブの素人を「磨けば光るはず」という直感だけで雇った。 人選そのものは間違っていなかったという自信があるとはいえ、うちの仕事の内容を教え込むだけではなく、うちの社内でのさじ加減を教え、読むべき方向の空気の流れも察してもらえるようにし、暗に踏んではいけない地雷のありかを教えることは本当に難しい。 この間はいったまさこちゃんの場合は、やってもらう仕事の内容も限られているし、みつこさん・ゆみさん・ゆきちゃんたち、それぞれの胸を借りてやっていってくれればいい。 一通りの研修が済んだら、そこから先は本当に経験と場数がモノを言うということが身にしみてわかるようになってくる。(だからみつこさんや私も、今頃になっても「こんな類似の件って過去にあったっけ」と首をかしげるようなものに時々出会う。それはなくならない) 片や、自分自身の後任者として採用したひとみさんの場合、仕事の内容によってはみつこさん・ゆみさん・ゆきちゃんの胸を借りてもらうのは構わないが、ここというところでベテランの3人を抑えにかかる判断力と瞬発力も見せてもらわなければならない。 特にひとみさんは、最初に私がこの仕事についた時とまったく同じ立場。 あえてそういう人を選んだということではなくて結果論なのだが、私も最初にこの仕事についた時には、イギリスに来て入社した会社では超ぺーぺーだったのに、今のこの仕事ではド素人でありながら最初からスーパーバイザーで入社しなければいけなかった。 入社初日から、周りはもうそれぞれの仕事を立派にこなしている人たちに圧倒されてしまった自分はその仕事のイロハのイから始めましょうという状態。 その上、みつこさんという巨大な壁もあって、仕事の内容でみつこさんに遠慮なく「これはちょっとまずかったですよ」と言えるようになるまで2年。 そこまではきつかった。 ひとみさんが大変なのは、こういう言い方をすると傲慢かもしれないが、やはり私の後ではいってきたことにあると思う。 彼女は今、私の言うこと、することを虎視眈々と見ている。 研修中ではあってもみんなからそれぞれ判断に迷うことの質問を受けると「その件はこういう方針でいこうか」と即答しなければいけないが、そこまでひとみさんが到達するにはまだまだかなりの時間がかかるのが彼女には見えているわけだ。 その上、今の私の直属の上司である副社長はとにかく何もしない。 いや、しなくていい立場にあったのだ。 それというのも、別に私は彼に「あれ、どうなっている」と言われることがほぼ一つもなく、必要と思われる件の報告書を自分で作って出し、肝心なことを聞かれる前に相談し、彼が私から何か聞く時はもう全部決まってしまった内容だけ。 彼はそれを聞いていれば全部片付いたことがわかる、という非常におトクなポジションにいたわけだ。 ひとみさんはもちろんそういうわけにいかないし、本当は副社長がもっと苦労して「アレは?」「コレは?」と逆に彼女に声をかけてくれないと困るのだが、彼にそういう気働きが期待できるかというと難しい。(爆) 私が言うのもヘンな話だが。 研修期間が進むにつれて、ひとみさんはすごいプレッシャーを感じているようで、簡単に言えば「いつかホントにちゃとさんのようになれるのかな」という状態なのだが、それならそれで、ひとみさんは状況を逆手に取ればいいのだと説明した。 この仕事に近い経験がまったくないひとみさん(しかし、類似ではないが貴重な職務経験がある)であるし、彼女も前職まではタイトルなしの平社員だったのを私が後任の責任者として迎え入れたのだから、まず自信は持って欲しいと言った。 基本的に「初めての仕事だからわかりませーん」という開き直りが許される未経験人材であることは、それがアドバンテージなのである。 もしも今回の人選で同業他社から動いてきたような人だと、その周辺知識や経験は歓迎もされるだろうが疎んじられることも考えられる。 その人自身も「(同業他社でも)前の職場ではこういうやり方だったのに」という不満が出てくることもあるだろうし、逆にうちの社内の他の部署からは「同業他社だからもっと知っているかと思ったら何かやり方がヘン」というような不満も出るかも、だ。 つまり同業の人を引っ張ることによって、引っ張られる本人も、その人を注視している外野も、どうしてもお互いの見方をキビシクしてしまいがちな場合がある。 その点、素人出身の場合は、ヘンに萎縮し過ぎず、文字通り「イチからがんばりまーす」と言って通るわけで、これはマイナスどころか私は大きな武器ではないかと思っている。 ということで、さすがに平日べったり人に張り付いている生活がずーとずーと続いているので疲れております。 以上、近況報告終わり。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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