カテゴリ:仕事
このところ、日記を書くたびに、なんやかやと空白ができる言い訳のようなものを必ず冒頭に置いてしまうことには、自分自身で忸怩たる思いがある。
なんだろう・・・一つとしては、日本というところはなんと誘惑が多い場所かという部分だろうか。 テレビは絶対にイギリスがおもしろいと思っていたし、日本のバラエティなんか見るのは時間のムダだと思っていたが、くだらないバラエティは別としても時々やっぱりおもしろいものがあるなぁと気づいてきた。 そういうものをぱちぱちチャンネルを変えて追いかけていると、あっという間に12時になってしまい、日記を書く時間がなくなってしまう。 会社帰りにクマイチと待ち合わせて、そのへんのスーパーに徒歩で(これがミソ。イギリスの時は毎週末にほぼ義務のように車で出かけていたが、このへんだと24時間やっているスーパーだってある)ふらふらと出かけてしまい、そして、ダメだダメだと思いながら帰りにラーメンを食べに行ったりする。 集中して日記を書く時間なんてないはずだ。(笑) ***** さて、このところ、社長の山村さんから日本に呼び戻されて本部に異動したところの正念場の始まり、の位置に来ている。 山村さんが結局のところ、3年ほどもの間、定期的に「待ってるよ」と声をかけて下さっていたのは、山村さんのこの会社の体制をいろんな意味で一新したいという気持ちからで、それは最初から何度も聞いて、ほとんど耳タコ状態だった。 しかし去年の後半頃からいろいろ雲行きが怪しくなり、山村さんの気持ちは変わらないとしても、山村さん以外に私を待望するような人はいないのではないかという暗雲がだんだん色濃くなっていた。 いろいろ聞いてもらっていたみつこさんや、ご主人のジョージからも「いっそのこと日本に帰るのはやめてイギリスで法律を勉強していったほうがいいんじゃないか」とも言われたが、一方ではもう後に引くに引けない状況になっていて、結果的に帰国してきた部分もある。 今、私が着陸した部署は、社内でいちばん社員が多い部署だが、創設当初からここを仕切ってきたのは金田さん。 今も金田さんは健在なのだが、金田さんに「限界を感じた」山村さんは、どこかの段階で金田さんから私にスイッチしよう、金田さんにはそれなりのポストで転勤してもらおうということで、最初に山村さんが金田さんにそれを持ちかけた去年の初め頃らしい。 私にすれば案の定、だったが、金田さんはやはり山村さんに「あの人(私)ではムリです」と即答だったそうだ。 金田さんは私よりももっと経験もあるし、非常に入り組んでややこしい内容を私と比較にならないほどいろいろこなしてきた人だ。 その金田さんがちゃとではダメ、と言ったのも私はぜんぜん驚かないし、立場が変わって私が金田さんの立場なら同じことを言っていたと思う。 私が来るのなら自分は辞めると金田さんは役員クラスにはすでに宣言していたとも聞き、そういう中で帰ってくるのはホントに気が進まなくなったのが去年の夏頃。 しかし、おかしなもので、ぜんぜん違う部署から「帰ってこられると聞きましたが、同じところで仕事ができるのを楽しみにしています」と応援のエールをくれる人たちもいたりするねじれ現象もあって、非常に微妙な空気の中で東京にヨコハイリしてきた私であった。 その後、どういうわけか、私が来たことが逆に金田さんに気持ちの平穏を与えてしまったようで、雲行きが変わってきた。 夜に家でテレビなんかを見ていると、金田さんから「今日のアレ、助かりました。ありがとう」などと携帯でメールが来たりして、こっちが面食らうことが何度もあった。 金田さんは頭がいい人ではあるが、どちらかというと事務的な部分が勝っていて、人とのやり取りや駆け引きはまったくダメ。 およそ、そんな小さいことのお礼でメールなんかしてくるような人だとは想像もしていなかったので本当にびっくりした。 このままいけば、金田さんと私とは二巨塔体制でやっていくことになるのかな(だけどちょっとやりにくい・・・あまりにも相手が何を考えているかよくわからないし)と思っていたら、甘かった。 結局、山村さんの気持ちは最初から変わっておらず。 山村さんは正式に、今の部署の仕切りを金田さんから私に替える算段を整え、金田さんに最後通告してしまった。ががーん。 もともと山村さんが金田さんに用意していた去年のポジションは他の人に決まってしまったので、金田さんに今、用意されているポジションは、決して悪いところではないのだが、あの人が希望するかどうかが非常に微妙な種類の部署なのだ。 事前にその目論見を山村さんから聞いた時に「もしも金田さんが『そのポジションしかなければ辞める』ということになったらどうなるのですか?」と聞いてみたが、山村さんはいつもとは違って「それならしょうがないね」とのこと。 どちらかというと辞めたい人を止めるたちの山村さんがあっさりそう言ったのでまたびっくり。 今、金田さんと私の間の空気は非常に重い。 そりゃそうだ。 金田さんを私が椅子取りゲームで押し出そうとしているようなものだ。(別に金田さんを追い落としたいという気持ちではないのだが、金田さんが今のままい続けることは会社にとっていいとも思えない) だから、どんな仕事も金田さんに「手伝いますよ」と気軽に言えるはずのひとことでさえ、今は言いづらい。 だって「その仕事は私が早く覚えますからアナタは出ていって大丈夫ですよ」というように取られかねないし・・・ 今週、山村さんは金田さんと話し、金田さんの結論を聞くらしい。 私が悪いわけではないのだが戦々恐々の中、なのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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