揚州

ひょんなきっかけで食事会に誘われた。

場所は、揚州で3本の指に入る高級ホテルのレストラン。

部屋に入ると背広を着た人が5人、自己紹介で名刺を差し出すが

誰も名刺をくれない。私達は3人で来たので合計8人、あと一人が

来ていないのでもう少し待ってほしいと言われた。

今　職業が解っているのは、私の通訳と、中国のゼネコンの社長

だけ。皆さんの職業を紹介してもらった。

一人はこのホテルの営業経理、まだ若い30歳ぐらいだろうか。

もう一人は揚州最大の国営ゼネコンの副社長、

あと銀行の融資担当の営業経理、この人が今回の主人でお金を出す人らしい

もう一人一番偉そうにしている政府の役人、日本でいう土木部長

にあたる人でこの人のハンコがないと揚州では建築物が建てれない

らしい。

で、待っていた最後の人が現れた。

何となく私と同じぐらいの年齢、名刺を差し出しても何もくれない。

やっと食事会が始まった。

今回のメンバー構成が良く解らなかったが、一番偉い人は土木部長

の様に感じたが　そうではないらしい。

最後に入って来た人に、その土木部長が何の飲み物がを聞いた。

すると「白酒は飲まないワイン」と言う。でお酒は全員ワインになった。

政府系の人が集まって白酒がでない夕食会はココ揚州で初めてだった。

結構嬉しい。

酔いもまわってきて、場の雰囲気も陽気になってきたので謎の人物に歳

を聞いた。すると同じ年だという、誕生日も同じ月で意気投合してしまった。

乾杯の連続の後、その人が私に名刺をくれた。

中国石油の幹部らしい。

段段と解ってきた。今回　土木部長は揚州に中国石油の拠点を誘致している

らしい。彼はその責任者らしい。その関係で建築屋さんが集まってきて今回

は関連の銀行屋さんがお金を払った。私達というか中国ゼネコンの社長もその

銀行屋さんのお客様らしい。

また、若いホテルの営業経理はその銀行経理の息子さんであった。余り顔が

似ていなかったので解らなかった。



こうやって、中国式コネと癒着が根強く人脈として息づいて行くのだろう。