無職の潤い

今日、近所の遊園地に家族でお出かけしようとしていた。子供は先に玄関へ行って待っていた。玄関には作り付けのシューズクローゼット扉（たて180cm×よこ30cm）一面の姿見がある。

準備の途中でそこを通りかかると、なんと息子が、以前拾ってきていた10cm大のコンクリートの破片で鏡を磨いているではないか！想像を絶する光景にしばし固まってしまった。

直後、止めろー！と大声で出し、子供達を止め、鏡を見ると無数の傷がついていた。気が遠くなった。今日のお出かけは中止！それだけ言って、布団にもぐってしまった。

息子たちは昨日から楽しみにしていたので、大泣き。フォロー（と言っても、「行きたい！行きたい！」の大合唱を聞くまでだが）を妻に任せた。

自分は、補修の方法とか交換方法、費用などのことを遠い意識の中で考え続けていた。

ようやく意識を取り戻して、ネットで調べたのだが、ガラス磨きではあまりうまくいきそうもなく、窓ガラス交換だと３万円程度、これに、ドアからの貼り直し、取っ手の穴あけ、四辺の斜め加工、大きめサイズなど、料金が＋αになる要素もたくさんある。５万円は下らないのではないか。

とりあえず、コンパウンドで磨いてみたが細かい傷跡がわずかに減っただけだった。

傷は下半分で実用上は問題ないので、このまま生活を続けるか、売買や賃貸に備えて今のうちにお金をかけて綺麗に直すか悩みどころである。

いつか、このキズがいい思い出にでもなるのかな、なんて気持ちには今はなれない。